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「カテゴリーはアマだが準備はプロ同然」@蟬川さんがナショナルチームで学んだこと

トーナメントに出て賞金を稼ぐツアープロを統括する日本ゴルフツアー機構=JGTOにとっては伝統のナショナルオープンで、プロがアマに完敗した構図になるが、大会主催の日本ゴルフ協会=JGAにとっては、手塩にかけた教え子たちのワン・ツーフィニッシュである。


優勝した蟬川(せみかわ)さんが現役バリバリなら、2位の比嘉一貴(ひが・かずき)は卒業生。さらには3位タイに入った杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)さんも、5位の金谷拓実(かなや・たくみ)もみなJGAのアマ選抜ナショナルチームの新・旧メンバー。

今年の順位表は、主催者の努力が結実した一つの確かな証しと言える。


ジョーンズさんもおめでとうございます


JGA広報によると、イギリス人プロのガレス・ジョーンズ氏がヘッドコーチをつとめる今の強化チームが結成されたのは7年前。
前年の2014年に軽井沢でのホスト国開催だった世界アマで日本チームが29位と惨敗したのがきっかけという。


活動内容の一番の特徴はフィジカル、スイング、メンタル、食事や動作解析、ケガや故障の治療など、あらゆる分野の専門家スタッフ10余人が心を砕いてサポートに当たること。

「ナショナルチームのカテゴリーはアマですが、プロ同然の準備が出来ているからこういう結果が出せる」と、ジョーンズ氏。

「チームとしてお互いを支え合い、切磋琢磨して、今の関係性を作り上げてきた」と、語る。



選手たちを指導する上で、ジョーンズ氏がまず信条にしているのが「対話による選手たちとの信頼関係の構築」という。

「まず、その選手がどういう性格で、どういう環境で育ち、何を考えているかを知ること。選手たちがまず気にするのは、コーチたちが自分を気に懸けてくれるかどうか。対話を重ねてそれぞれベストな教え方や伝え方を探る。技術やメンタルの話しはそれからです」と、説く。


メンバーの選抜は、日本アマランキングで決定される。
蟬川さんがメンバー入りしたのは昨年末と、まだ日が浅いが指をかざしてグリーンのラインを読む「エイムポイント」と呼ばれる技法や、最終日の12番でグリーン奥の刈り込みから3アイアンで転がしたアプローチのやり方も、ジョーンズ氏から習ったものだ。

蟬川さんは「パターだと、芝が引っかかるが、ロフトのあるクラブなら出だしの傾斜を消してしっかりとした球が打てる」と説明し、距離のある難しいホールで学びを生かしてパーセーブした。


朝のスタート前、ジョーンズ氏は蟬川さんに「今日のプランは?」と、尋ねたそうだ。
「8アンダー出す」と、蟬川さん。
「オゥ」と驚き「そのためのプロセスは?」と、ジョーンズ氏がたたみかけると、蟬川さんはそれにはすぐに答えられなかったという。


「現状では、とにかくアグレッシブに攻めまくるしかない。今はまだ荒いが彼はたとえるならフェラーリ。それを止めようとは思わない」と、ジョーンズ氏。

「体の強さも、飛距離も、ヘッドスピードも、パワーも、持って生まれた才能があり、伸びしろをまだまだ伸ばしながら、エンジンをよりスマートに使えるように。成長を促していければな、と考えています」。


女子では、2016年の日本女子オープンで、当時ナショナルチームのメンバーだった畑岡奈紗さんが、史上初のアマVを達成。

6年後にようやく男子チームも大記録に追いついた。


蟬川さんがJGAの主催試合で95年ぶりに達成したアマ快挙について「アメージングでエキサイティング!」と喜びながら、「今週はタイガだけでなく、2位にカズキ(比嘉)がいて、ユウタ(杉浦さん)がいて、タクミ(金谷)もトップ5にいる」と、ほれぼれと成績表を眺めたジョーンズ氏。
「チームで一緒に時間を過ごしてきた先輩たちと、いまのメンバーが一緒に作り上げてきたものが、凄く良い形でできあがっている結果だと思います」と、この7年の成果を噛みしめていた。


東北福祉大の仲間も祝福してくれました。縦も横も密なつながりも互いの活躍を支えます

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