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マイナビABCチャンピオンシップ 2018

逆転Vで先週のリベンジ。川村が今度こそ、渡欧前のラストチャンス

出発前の最後のチャンスもしっかりと、つかめそうな位置まで持ってきた。初日に活躍した高校の後輩にかわって、V争いに加わった。

「先週に引き続き、自分の得意分野は全く機能していない」。
普段はアイアンショットが「頼みの綱」も、「調子の悪さは相変わらず。まともな球は、今日もほぼ打っていない」。
そのために、ティショットの好調さを生かし切れてはいないが「そうじゃないところでこういう位置で、プレー出来ているのは自分でも、ちょっとは成長したのかな、って」。
この日5つのバーディの中でも、「一番長いので、2メートルくらい」。前半3連続バーディの最初の4番ではバンカーからの3打目を50センチにつけた。
不振のショットを補う小技でチャンスを作った。
「今日は風も吹きましたし、グリーンも荒れましたし」。
全選手が1番ティから出るワンウェイスタートの、最後のひと組前から出た3日目は、そのころにはスパイクマイクが目立つグリーンに「スピードがあるだけに、余計に難しさがありました」と、苦戦しながらピンチも拾った。

大会初日に、単独首位で飛び出した小木曽喬(おぎそたかし)は福井工業大学附属福井高校の4つ後輩。
最終日に一緒に争えれば良かったが、ジリジリとスコアを落としてついに30位まで転落してしまった。
この日は76を打った。
「今日もったいなかった。本人も、悔しいと思う」と、気遣いながら「明日1日ある。頑張って欲しい」と励ましながら、自身も最終日の策を練る。

首位とは2打差。
「あってないようなものだと思う」と先週は、逆に追われる立場で痛感させられたばかりだ。
先週のブリヂストンオープンでは首位から出ながら、今平に逆転負けを喫した。
「先週は自分も上がり3ホールで2打だったので」と、今度は逆転Vでのリベンジもかかっている。

来週からまた、坂井恵キャディと旅に出る。スペインで行われる欧州ツアーの来季出場権をかけたQスクールを皮切りに「今年もクリスマスまで、体力の続く限り」と、海外を転戦する強行軍が始まる。
その前に、日本ツアーは今度こそ今年の自身のラストゲームで再び5年ぶりの2勝目の大チャンスを迎えた。
「予選落ちが続いて『どうなることやら』となるより、良い状態を作って、新しい挑戦が出来るのは良い」。
今後こそ餞別のV2で、自信をつけて発つ。

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