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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2010

ジャンボ尾崎が好スタート!!

いきなりスタートの1番で、ダブルボギーを打った。ティショットを右に曲げ、バンカーの第3打はホームラン。1メートルのボギーパットを外したが、まったく意に介さない。
同組の富田雅哉と谷原秀人の名をあげて「2人が2つハンディをくれと言ったから。しょうがない」と、冗談を言って高笑い。

「でも、2つやってもあいつらは、俺に勝てない」と、得意満面。そのあと6つのバーディは最終18番で、奧から8メートルの長いチャンスが最後のひと転がりで、カップに沈んだ。
大歓声に応え、ギャラリーにむかってくるりと一回転。万歳ポーズでおどけてみせた。

持病の腰痛は、ラウンド中も特製の簡易チェアが手放せなかった。まして今週の会場は、心臓やぶり、とも言われるよみうりカントリークラブだ。急勾配のホールが連続するコースは、63歳には相当きついが、それでも今週、あえて持ち込んだテーマは出来るだけ椅子に座る時間を減らすことだった。

「今までは体がきつくて、座って立って、素振りもせずにいきなりティショットを打っていた。でもそれだと、どう考えても、運動は制御されてしまう」。

それを防止するために、取り入れたのが「ティショットの前に、力強い素振りを2回すること」。
これによって、しなやかでキレのあるティショットが戻ってきた。
同時に、試行錯誤のパッティングにも、明るい兆しが見えてきた。
最近、メーカーに頼んで作ってもらったのは、「重心配分を、ヘッドの後ろ側に持ってきた」という変形パターで「振り子のように、バックスイングもスムーズに振れる」。
完全特注の新兵器が、冴えに冴えた。

今までは、カップに嫌われ続けていたような被害妄想さえ感じていたが、この日ばかりは「カップに吸盤がついていて、向こうから、寄ってきてくれたみたいだったよ!」。
常勝時代の神通力も復活か。自身が持つ55歳と7ヶ月29日の最年長優勝記録更新の光も見えてきた。

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