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2003 アジア・ジャパン沖縄オープンゴルフトーナメント 2004

地元・沖縄県の宮里優作は、昨年大会に続き2位

昨年の再現のようだった。そのとき、首位と1打差で迎えた18番ホール。残り80ヤー ドの第2打を、ピン手前2メートルにつけた。沸き起こる大歓声の中で、思わずキャディと笑いあった。

2002年の今大会最終日、1打差まで詰め寄って迎えたラストホール。「シチュエーションも、ラインも今回とほとんど同じだったんですよ」。

しかし結末は、違っていた。

昨年は、この最後のパットを外した。「あのときはほんとうに悔しかったから。今回 は絶対に入れてやる、と思って打った」。ど真ん中から決めて通算6アンダーだ。

鳴り物入りでデビューして1年。積極的に海外にも挑戦し、米ツアーの出場権をかけ たQスクールでは、今年ファイナルステージまで駒を進めた。

権利は手に入れられなかったが、着実に成長のあとを示したのが最後の1打。

1オーバー28位タイで迎えた最終日の1番ティは、早朝にもかかわらず、地元出身の宮 里のプレーを一目見ようとファンが鈴なり。

気合が入った。キャディと話し合った。
「こないだの試合でタイガーは、ハーフター ン時の10打差から2打差まで追い上げた。そのくらいの気持ちでいこう」。
攻めのゴルフに、徹したのだ。
世界最強の男、タイガー・ウッズはスウィングだけでなく、戦う姿勢などすべての面 において、いつも参考している。

「彼に追いつこうと思ったら、彼以上のことをしないといけない。彼以上のことをし ても、追いつけないかもしれない」。
最終ホールでバーディを決めて飛び出たガッツポーズには「いつか必ず追いついてみ せる」との決意のあらわれだった。

結局、一歩及ばず大勢の地元ギャラリーに頭を下げた。
「せっかく来てい ただいたのにスミマセン、こんな順位で」。
次こそ、期待に答えたい。そんな思いで心を一杯にして、故郷での接戦を終えた。

写真=18番で力強いガッツポーズを披露した宮里は、ホールアウト後「優勝スコアは 9アンダーくらいになるでしょうね」と話していた。その予言どおり、通算9アンダー で優勝したのは東北福祉大の先輩・谷原秀人。またしても初優勝のチャンスは逃したが、宮里が頂点に立つ日は近い?!

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