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前澤杯 MAEZAWA CUP 2026

男子プロさえ燃え立たせた青木瀬令奈さんの溌剌プレー

男子ツアー初挑戦の青木瀬令奈(あおき・せれな)さんは、通算1アンダーの76位タイで大会を終え、「もっとやれた」と、悔しがった。



「前澤さんをはじめ、スタッフのみなさんほんとうに暖かくて。志の高い方が集まって頑張っている。みなさんのためにもっと盛り上げたかった。そこは悔いが残る」と言った。

成績順に組まれる3、4ラウンドは裏街道の10番からティオフした。
「最終日を18番で迎えたかった。もっとかみ合っていたら、面白い順位にいけたかもしれないのに。そういうことも含めて今後成長して、また出させていただきたい」と、熱望した。

昨年11月に両足を骨折し、本調子ではない中での挑戦だった。
それでも距離が長く、タフな男子のセッティングに果敢に臨み、初日から2日続けて女子選手として史上初のアンダーパー(71)を記録した。

しかし、最終日はさすがに疲労困憊。
「昨日までより若干、足が止まってショットが乱れていた」という。
最後9番も、「ちゃんと動けば届く距離だった」とショートして、パーオンに失敗。
キャディをつとめた成田さんに「お疲れですね」と声をかけられ「うーん、間違いない…」。
自分への失笑が漏れたが、それでも手前のラフに埋もれたライから打った第3打目が入りかけ。

大歓声のタップインパーセーブで、駆け付けた大ギャラリーをどっと沸かせた。

スタート前に、「絶対に負けられない」と、メラメラしていた同組の勝俣陵(かつまた・りょう)は、青木さんの前で今週の自己ベストとなる「65」をマーク。
青木さんの溌剌プレーが男子プロさえ燃え立たせたのは間違いない。


朝のスタートコールでは、必ず後ろのギャリースタンドに向き直り、背筋を伸ばしてにこやかに挨拶。
ラウンド中の所作やファンサービスも美しかった。




ロープ際から声援が飛ぶたびに、大きく手を振り、「ありがとうございます!」。ほがらかな声を響かせながら、ショット間はすこしでも飛距離不足を補うため常に速足。成田さんとの即断即決で、息も乱さず構えて打った。

初めての男子ツアーで青木さんが驚いたことのひとつはみな多少の物音や、周囲の動きにほとんど頓着せず、ショットすることだったそうだ。
「女子では、選手同士でも対角線の人をどかすのに、男子はあ、それで打つんだ、と。自分のプレーに集中していて、いい意味の鈍感力。凄いな…」と感心しきりだ。

2日目の第2ラウンドでは、兄貴分と慕う宮里優作(みやざと・ゆうさく)が、史上初上り2ホール連続のイーグルを達成。
成田さんと2人で、「入れ、入れ!」と大合唱し、「いや、もう一緒に回りながらも一番近くにいるギャラリー、応援団の感覚でした」と、大興奮。

「試合で初めて回った優作さんは、オンオフのめりはりがすごくあって。集中しながらも状況判断や、隣のホールの選手とのタイミングも見計らい、後悔が少しでもない形で打っていた。見習いたい」と、青木さん。

昨年大会で、男子ツアーに初挑戦した菅沼菜々(すがぬま・なな)さんが、2週後に女子ツアーで復活優勝を飾っており、「私も菅沼のように今週、学んだことを次の試合につなげていけたら。それも含めて恩返しになると思うので、頑張りたい」。


女子ツアーは、ここからまた連戦と思いますが、青木さんがこの先もケガなく、主戦場で大活躍されることを、JGTOも応援しています。


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