記事
前澤杯 MAEZAWA CUP 2026
骨折の足で小走り、成田さんと即断即決。青木瀬令奈さんが魅せた史上初のアンダーパープレー
男子ツアー初挑戦の青木瀬令奈(あおき・せれな)さんが、初日を1アンダーの「71」。女子選手として史上初のアンダーパーで回りきった。
これまでの最少スコアは、昨年の今大会で菅沼菜々さんと、寺西飛香留(てらにし・ひかる)が樹立したイーブンパーだったが、当時のパー設定は「70」。
青木さんご自身は、「去年だったらオーバーパーだし、悔しいほうが大きい」と、納得はしなかったが、同組の宮里優作(みやざと・ゆうさく)は、「セカンドの飛距離は残りますけど、ウッドやユーティリティでここしかない、というところに落としてスコアを作る」と、特に前半9ホールの青木さんのゴルフを大絶賛。
「セレナが凄すぎて…。逆に引っ張ってもらって申し訳ない」(宮里)。
左1.5メートルにくっつけ初バーディを奪った3番のパー5や、池淵のエッジから、カットボールでワンクッションさせ手前1メートルのチャンスを作った4番の連続バーディは見ごたえたっぷり。
6番ではフェアウェイからの2打目をピンに当てる好ショットで3アンダーまで伸ばした。
左のバンカーあごにつかまった7番パー3は、「ディンプルが10個くらいしか見えないライ」。
キャディの成田さんに、「そこだけ“代打”してほしかった」と苦笑した“大目玉”の窮地でダブルボギーを打ったが、次の8番からまた見事な連続バーディで這い上がり、3アンダーの暫定4位でハーフターンの大健闘を魅せたのだった。
まだ両足には昨年末の骨折の症状が残るというのに「一番にセカンドに行って、距離も見て、お待たせしないように」。
同組選手に迷惑をかけまいと、ショット間の歩行は誰より速く、時に駆け足。
「むしろ女子ツアーでは考えすぎかもしれない」と、成田さんとのショット前の打ちあわせもスピード重視の男子ツアーに合わせてパパっと決断。
時に飛距離で100ヤード近く離されても、「そもそも、私は生まれてこのかた、人より先に打ったことがない」と、からりと笑い、誰より遠くから、長いクラブでピンにピタピタ。
「グリーンが硬いし速いので、カット目に打って、傾斜によって球筋を変えて、普段よりアグレッシブに。女子ツアーで戦うよりしっかりと振れていた」と、攻め抜いた。
雨脚が強まった後半9ホールの15番と最後18番では「消せたボギー。もったいなかった」と悔やむが、どんな場面も背筋をピンと伸ばした所作とプレーは凛として、ただただ、すがすがしかった。













