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アコムインターナショナル 2004

ジャンボ尾崎「やっぱりゴルフは、優勝争いしなくちゃ面白くない!」

後半の12、13番で連続バーディを決めて通算6アンダー。波に乗った、と思った途端に出鼻をくじかれた。「14番から、なめて、なめて、なめて…(苦笑)」。3ホール続けてバーディチャンスが、カップに蹴られた。
「打ち損じじゃない。完全に入った、と思ったパット。打ち方自体はいい感じになってきたのに…。なめた人生、送ってきたからこうなる」
と、自嘲気味に笑ってみせたが、その表情はどこか晴れやか。
悩みを抱えていたティショットに、出口が見つかりつつあるからだ。

夏場以降、新しく使い始めたドライバーのシャフトが合わず、とっかえひっかえの試行錯誤が続いていた。とうとう、2週前のANAオープンでは、自身21年ぶりとなる3試合連続予選落ちの屈辱。
当時のフェアウェーキープ率も、平均42.8%(※)と、急激に落ち込んでいた。

不振脱却のため、毎週、5本以上のシャフトを会場に持ち込んで、
「ああでもない、こうでもない…(笑)。元々がね、器用なだけにいろいろ変化をつけたがってあちこちを、いじりすぎてた。それがストレスになって…。ゴルフをやっても、ずっと面白くなかったよ」。

いよいよ、お目がねにかなうシャフトが見つかった今週は、2日間のフェアウェーキープ率も71.4%と一気にアップ。首位と3打差の通算6アンダー、単独4位での決勝ラウンド進出に、
「やっぱり、優勝争いできなくっちゃあゴルフは面白くない!」。
持病の坐骨神経痛でいまも患部をかばいながらのプレーだが、57歳の気力は十分だ。

※3試合連続予選落ちを喫した久光製薬KBCオーガスタとサントリーオープン、ANAオープンの3試合平均の数値です。

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