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住建産業オープン広島 2000

「ゆずる気持ちはまったくない。ジャンボさんでも、ジャンボさん以外の人にも」

深堀圭一郎が、尾崎と並んで首位タイに「絶対にやっつけたい」と闘志をむきだし

 3打差首位でスタートした深堀は、2番で残り240ヤードの第2打を5番ウッドで20センチにつけてイーグルを奪い、幸先の良いスタートを切ったが、そのあとは、13番までパーでしのぐ厳しいラウンド。通算12アンダーで尾崎に並ばれ、最終日、最終組での直接対決となったが、「譲る気持ちはまったくない」と闘志むきだし。

 「厳しい展開になりましたね。イーグルのあとは、ほとんど寄せワンでした。しのぎまくった。4番で1メートルくらいのバーディパットをはずして流れがさらに厳しい展開になった。
 1番でいきなりセカンドをひかっけまして、左の難しいところからうまくパー取ってしのいだな、と思ったんですが…4番で自分からミスをしにいってしまったのが反省点です。
 今日はまあ、よく曲がった中でもうまくしのぎましたよ。ワンパットパーで粘ったもんだから、ほんと疲れちゃいました。

 初日、2日はそんなにラフに行かなかったのに、今日はラフにもたくさん入れて、このコースはラフに入れたら本当に難しいってことがよくわかりました。昨日まではストローク差を気にしないでプレーしてたつもりですが、やっぱり苦しい展開になってくると追いこまれて意識してしまったのかもしれません。今日は、無駄なボギーを打たないこと、それとバーディを先行して60台では回りたいと思っていたんですが、それどころじゃなく、ボギーをいかに打たないようにするかっていうようなゴルフをしてしまいました。ラフに行けば、グリーンのどのへんに落として、手前からどうやってアプローチしてパーを取るかってことばかり考えていました。自分の持ってる小技、粘りを出しきったという感じでした。
 今日は何も言うことはない、とにかく疲れましたよ。久しぶりのV争いで、やっぱりそんな簡単には勝たしてくれないな、という感じですよね。もちろん覚悟していたことではあるんですけれど…。

 明日は取るところは確実に取らなくちゃいけない。ロングホールは確実に取って、自分と相性のいい、たとえば4番なんかでバーディを取るというふうにしていかないと、スコアが出ない。
 でも、4日間、そんな、ずっとうまくいくってことはあるはずがないんです。悪い日が1日は必ずあるはず。それが今日だった、…と思いたいですよね。

 毎日、ワンボギーでは切り抜けているのですから、その点で上出来と言ってあげたいです。

 明日は、タイのジャンボさんと小達さんと。みんな互角の位置にいます。
 小達さんとは今日も一緒にまわりましたけど、小達さんのゴルフは完璧に近い。ちょっとパットが入ってなかったけど、内容的には60台前半。僕とは相手にならないようなゴルフをしていましたから、明日も多分いいプレーをしてくる。
 ジャンボさんは非常にコースとの相性がいいし…絶対にくらいついていって、僕もいいプレーがしたい。

 僕はパワーヒッターじゃないんで、ジャンボさん、小達さんに比べれば飛ばせる距離ってのは限られてしまいます。だから、今週も、先週に引き続き、5番ウッドを入れてきているんで、アイアンでは打てないような深いラフからでも、サンドウェッジで距離を殺してアプローチするみたいな感覚で、グリーン手前に運んで寄せるという技を使っています。170ヤードでもポンと打てるんでね。そういう、パワー以外に補うものも使って…。

 ジャンボさんのコメントは『前途洋々』ですか…(ため息)。スコアボードはそれほど見てなかったんですが、歓声は聞いてたので『来てらっしゃるんだな』とは思ったんですが…。やな“オヤジ”ですね〜(笑)。今年はずっとジャンボさん、調子悪かったんですけどね。ミズノオープンで初日、2日目と一緒にまわったら生き返っちゃったみたいなんです。僕、あのとき気をつかって、ロッカールームからずっと気持ちを一生懸命盛り上げようとしちゃってね。あれで急に生き返っちゃったみたいなんだよなあ(笑)。優勝争いもして。
 でも、この大会を代表する方と最終日、同スコアで行けるというのは喜ばしいことですし、ジャンボさんは今年優勝がないから、必ず勝ちに来る。僕も、そんな簡単に譲る気持ちはまったくありません。必ずくらいついていって、やっつけたい。ジャンボさんにも、ジャンボさん以外の人にも絶対に負けたくないんです」

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