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中日クラウンズ 2019

令和最初の国内初戦。石川遼が新時代に目指すもの

お待たせしました(写真は昨年大会)
平成最後は飾れなくとも、令和最初に間に合った。
今年60回目を迎える今大会で、石川が今季国内初戦を迎えることになった。

メモリアルイヤーの初日をツアー通算94勝のジャンボ尾崎と、今年のマスターズで日本人アマとして、松山に次ぐ2人目の予選通過を果たした金谷拓実さんと回ることも決まって「ジャンボさんは今の自分をどう見てくださるか。愛のある方なので、どんなラウンドになるか。金谷くんはこれからのゴルフを背負っていく選手。このコースをどう攻略するのか。楽しみ」。

皇居宮殿で退位の礼が行われたこの日30日。
平成生まれの選手会長は平成最後の1日を、もっぱら和合の練習場で粛々と過ごした。
2月には、天皇陛下の即位30年をお祝いする宮中茶会に招かれ、「自分がいま選手会長であることも認識してくださっていて驚いた」。
貴重なお言葉を、2期目の二足のわらじの励みとするつもりが、さっそく国内開幕戦で躓いた。平成最後のトーナメントとなった先々週の「東建ホームメイトカップ」は腰痛のため欠場。精密検査で関節分離症と軽いヘルニアとの診断を受けたという。

早期の復帰を目指し、安静と治療につとめて丸2週間。
再びクラブが握れたのはやっと先週末。
あけて29日の前日月曜日には和合で9ホールを回ってみて今週の出場を決断した。
「車でいうと、冬の暖機運転は必要になるのかな」。翌日のこの日火曜日は大事をとって、練習場での打ち込みとパター練習にとどめるなど予断は許さない状況とはいえ令和最初のトーナメントでやっとスタートラインに立てる。

平成3年生まれが、15歳で史上最年少のアマVを達成したのは同19年だった。
同21年には、史上最年少の賞金王にも輝いた。
ギネス記録に名を刻んだのは同22年。この「中日クラウンズ」で最終日に58を出して、大逆転の大会初Vを飾った。
彗星のごとく現れ数々の伝説を刻んできた平成のゴルフスターは「今年は日本で一番になりたい」。
まずは、令和最初の賞金王を目標に掲げて「平成に自分が残してきたものを、自分自身が令和という時代で塗り替えていきたい」。
平成最後の1日に、自身との戦いを心に誓った。

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