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〜全英への道〜ミズノオープンatザ・ロイヤル ゴルフクラブ 2019

秘めたる闘志とド根性。今平周吾は2打差首位

ここに、会場が移ってからの大会コース新となる67でまわって、2位と2打差の首位に立った。
組んで2年になる渡辺研太トレーナーが、今も目を剥くのが昨季の賞金王の、底知れぬ探求心と、負けん気である。
野球など、ほかのスポーツ選手も見てきたが「これだけ気持ちが強い選手は初めて」と、渡辺さんはいつも言う。

今年は初出場のマスターズを皮切りに、メジャーの舞台から戻るたびに取り組む課題が増えていく。
「飛距離がないと、向こうでは活躍できない」と、呪文のように言い続けて、1週間で一気に体重を3キロも増やしてみたり、「彼はやり始めるととことんやるタイプ」。それではペースが速すぎると、渡辺さんが無理に制止することもあるという。

スイングの突き詰め方も、半端ではない。
先週も最終日にいきなり、海外選手のスイングを取り入れてみたりとまさに日替わりで忙しい。

今週は27日の月曜日に1日36ホールで行われた全米オープン(6月13-16日、ペブルビーチゴルフリンクス)のアジア最終予選に挑戦。2年ぶり2度目の切符を手にして、今年は初のメジャーフル参戦が決まったが、過去5度の出場で予選通過はまだ。

メジャーに初挑戦してみたものの、心が折れて帰ってくる選手は多い。
「僕も最初、予選も通らない時は飛距離とか、向こうの人は身長もデカいし、なかなか上に行くのは難しいと思ったこともあった」と人並みに落ち込みかけたこともあるという。

「でも何回か行ってみると、僕と同じような飛距離の人もいますし思い切りの良さとかアイアンの精度、あと一番はショートゲームとか。足りないところをひとつずつ、消していくような感じでやっていけば、僕も不可能ではない」。
一見、そうは見えぬが打たれ強さも半端ではない。

今週、出場を決めたばかりの今季メジャー3戦目は目前。
渡米前にVチャンスを迎えた今大会は、海外にも匹敵する怪物コースだ。
この2日間は前のティが使用されたが噂では、昨年同様に翌3日目にはいよいよ8000ヤード超のセッティングがお目見えする予定という。

「僕は去年、予選落ちをしているので経験していないですけど明日は8000ヤードを楽しみながらやりたいと思います」と、淡々と話した。
メジャー前の力試しにも、この上ない舞台だ。

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