Tournament article

〜全英への道〜 ミズノオープン 2016

里帰りの谷原秀人。週に2つのメジャー切符獲得なるか?!

僕ら少年野球仲間ですが、何か?
俺とキャディと、野球が上手いのはどちらか。グリーンの読みが、正しいのはどちらか。幼なじみと競い合い、じゃれ合いながらの好発進だ。
この日、ボギーなしの68でまわってきた谷原は、開催コースのお隣の広島県尾道出身。今週、バッグを担ぐ原田真由美さん。尾道市立久保中学の同級生は、小学時代に、なんと隣町の少年野球で知り合った。

谷原は、キャッチャーをつとめていた。原田さんはファーストを守り、「野球は私のほうが上手かった」。
「・・・子ども時代の話しでしょ〜! 今さら言う?!」と、ラウンド中にはそんな他愛もない言い争いに花が咲く。
ゴルフのほうは、まったくの素人だった原田さんを、プロキャディに仕込んだのは谷原のほうだ。
「距離の歩測の仕方や、ラウンド中のマナーなど、谷原に徹底的に教え込まれた」。確かに、その点では谷原に恩義を感じている原田さんだが実はここ岡山県笠岡市のJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で8年のハウスキャディ経験があり、コースを熟知しているという点で、軍配が上がるのは原田さんのほう?!

今大会では昨年の“初タッグ”に続いて、2年連続のコンビ依頼に、原田さんへの信頼感が窺える。「以前はここで、外しまくっていたので。グリーン上で、ラインの確信が欲しかった」とここでもまた、幼なじみには頭が上がらない?!
たまにまったく逆のラインを言われたりして、「本当に?」と疑うこともあるが、たいていは原田さんの読みが当たっている。

“まゆみ”“谷原”と呼び合うあうんの二人三脚で今週は亡き父に、一気に2つのメジャー切符を報告したい。
この23日月曜日に行われた全米オープンの最終予選をクリアして、水曜日に実家に帰った。
2月に急逝した父直人さん。「仏壇に手を合わせて線香をあげてきた」。久しぶりの母の手料理は、広島カープが対巨人戦での圧勝で「最高でした」と何よりのおかずに、イイ気分で初日を迎えた。月曜日は1日36ホールの疲れも見せず、全英オープンの日本予選を兼ねた今大会でもさっそく3位タイで飛び出した。
「どのメジャーでも、毎年行きたい」。自身8年ぶり5度目の聖地にも、亡き父を連れていく。

関連記事