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THE SINGHA CORPORATION THAILAND OPEN 2015

今週は天然サウナ! 深堀圭一郎が復活の兆し

コース近くのパタヤビーチに打ち寄せる荒波のように、うねりにうねるグリーンも、日本ツアーが誇るベテランが前半は、面白いようにパットを決めてきた。
4番からの4連続バーディは見事だった。4つめの7番では10メートルを沈め、ひとつボギーを挟んで9番では12メートルが、カップの縁をクルクル回ってコロンと落ちた。
「凄い入り方をしたよね!」と、一時は4アンダーでリーダーボートのてっぺんをとらえた。今年の新たな開催コースにすっかり惚れ込んだ。

サイアムカントリークラブのパタヤプランテーションコースは、「どこにどう打てと、はっきりとしたメッセージを伝えてくれる。ここではどんな球が必要で、どこに落とせばベストか明確で、その中で自分の中の引き出しから、何を出して、何を使うか」。
プロ23年の経験を駆使してコースとの対話を楽しみながら、回ってきた。

昨季の賞金ランク78位は、いわゆる「第二シード」に甘んじた46歳は、現状打破に向けて試行錯誤のさなかにある。持病のある肘に、負担がかからないスイングをと道具を変えて、打ち方を変えて、取り組み出した矢先に、先週の日本ゴルフツアー選手権でも初日に8位で飛び出すなど、こうして徐々に結果に結びつきはじめて復活にむけて、明るい兆し。

ここ数年のマイブームのサウナも今週のタイは、さすがに諦めざるを得ないかと思ったら、「いやいや、もう入ってきたから」と苦笑いは確かに。一歩コースに出ただけで、ムっとするタイの気候はさながら、天然のサウナみたい。
日本なら、そのあと必ず浸かるキンキンに冷えた水風呂も、今週はホテルのプールで代用だ。「これからちょっと浸かって、疲れを癒やします」。ベテランならではの調整法で、大会を満喫している。

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