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中日クラウンズ 2009

平塚哲二が単独首位浮上

この中日クラウンズは、2006年から3年連続の予選落ち。「だから自分でもびっくりなんですよ」と、目を剥いた。5バーディ(1ボギー)の66をマークして、通算7アンダーは単独首位に「和合でこんなに良いゴルフが出来た試しがなかったので・・・」と、大きな口で笑った。

練習日から、コースの難しさに頭を悩ませているというが、それもこれまでの和合では持てなかった感覚だ。
「今までは、もう何も考えずに打っていた」。
しかし今年は「あっちに打ったほうが寄るだろう、とかこっちに打ったら絶対にボギーだとか・・・考えながら打ってるんです。それは、もしかしたら自分の調子が良いからこそかもしれない」。

やはり難攻不落と言われる茨城県の“大洗”を制すなど、もともと難しいコースが得意な選手が、いよいよ本領発揮か。

今年のオフは、積極的に日本を飛び出した。1月に、アジアンツアーの出場権をかけたファイナルQスクールに挑戦。ランク5位タイで資格を手にして、開幕までに4試合を戦った。

「いつも、オフは休みすぎて調子が悪くなるから」。
あえてオフを作らない作戦で、試合感を鈍らせないようにしたという。

一方で、徹底して体のメンテナンスに取り組んだ。昨年はドライバーの不振から練習のしすぎで体を壊した。
「両手首、腰・・・。言い出したらキリがないくらい」。
反省から、朝は早めに起きてストレッチ。ラウンド後もこまめにケアするよう心がけている。

「まだまだ不安はありますけどね」と、平塚は言うが、内藤雄士コーチからはお墨付きをもらっている。
「良かった時期のスイングに戻っているよ」。そう言われるたびに、「いやいや、全然戻ってないでしょう」とどこか信用しきれなかったが、この日の好スコアには、信憑性もぐっと増してくる。

昨年、親しい後輩の矢野東が禁酒をきっかけに賞金レースを繰り広げたが、「僕は絶対に酒はやめない」。頑固に自分を貫くツアーきっての酒豪は「明日もマイペースで頑張りますわ」。
関西弁で、あえてのほほんと話した。



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