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アジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフ 2016

平塚哲二は今年45歳でも「まだ行きたい」

大阪・茨木は、午後から急に雨脚が強まり、「距離は長いし、飛ばないし途中から、もうグリーンのセンター狙い」。それでいて、15や17番では10メートル以上のバーディトライを立て続けに沈めて、後半の3連続バーディで、3位タイまで上がってきた。

日本で6勝、アジアで3勝を誇る男は、今年45歳を迎えても、まだ「アジアに行きたい」。昨年2月には、左腕の手術をして今年6月には試合中にぎっくり腰をやった。
かつて、骨折しながら優勝した経験もある“哲”の男は痛いところだらけでも、日本を飛び出す好機を伺っている。

日亜の共同主管の大会は、尽きせぬその欲望を手っ取り早くかなえる絶好のチャンスだ。2011年に地元Vを飾った「アジアパシフィック パナソニックオープン」に続く“2勝目”を狙って今週は、気の置けない相棒を伴った。

マレーシア人のグナさんは、まだ40歳前だがその道20数年のベテランで、アジアでは主に川村昌弘のエースキャディとして活躍中だ。

「日本人が大好きで、すぐに寄ってくる」と、平塚もアジアを転戦し始めた頃に再三のリクルートを受けた。
ずっと良き“呑み仲間”に止まっていたのだが、今年ついにタッグを組みこれが3戦目だ。
前夜は、揃ってもつ鍋でスタミナをつけた。
「ホルモンからセンマイから何から。全部食べてウマい、ウマいって」。
グナさんはビールも日本酒も、焼酎も、どんなお酒も断らないが「すぐ酔っ払い、同じ話ばっかりする」とあきれ顔でも、平塚は楽しそうだ。

「日本語できないくせに、よく喋るヤツで」と憎まれ口でも、その手腕には信用をおいている。「欧州ツアーの経験もあり、ヤードもちゃんと計ってくれる。腕は確かなので」。
今週は選手もキャディも、国際色豊かに戦いを繰り広げる。

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