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レオパレス21ミャンマーオープン 2017

45歳が「今年は稼ぐぞ!」歴代覇者の平塚哲二

25日の水曜日は、プロアマ戦。メンバーに入っていない選手は練習日。打撃場で45歳は帽子もかぶらず頑張っていた。「デコ焼き中です」。炎天下でかぶったままいると「デコだけ白くなってしまう。大育(だいすけ)みたいになりたくないから」。つい最近まで一緒にアジアを転戦していた後輩の片岡は確かに、くっきりと顔の上3分の1が白い。

反面教師で、いませっせと顔色を“統一中”なのだという。
大きなバスタオルで額にあふれ出る汗を拭きながら、球を打つ平塚のかたわらでは、ミャンマー人キャディのアタンさんが、平塚の使用済みのグローブを、芝生の上に並べていた。

意外にも、45歳は洗濯魔。汗でグダグダになった手袋を、前夜ホテルで洗ってきたのはいいが、生乾き。
練習場の芝生の上に干しながら、アタンさんが首をかしげて「バッグに新品のグローブがたくさん入っているのになぜ洗うんだ?」。
「まだ使えるやん」。意外にも、男・哲二は“もったいない星人”。
「必ず粉石けんを持ってきて、パンツも自分で洗う」。
しかし、先週は左肩痛がひどかったこともあり、面倒くさくてランドリーに出した。
物価の高いシンガポールでせっかくそこそこのお金を出したのに、ウェアもズボンも、下着も靴下も4日分をすべて、ホテルに忘れてきてしまった!

こんなこともあろうか、と「余分に10日分、持ってきておいて本当に良かった」。翌週はこの足で、タイでミニキャンプを張るため、1日分足りない下着はまた風呂場で手洗いするとして、こう見えて小まめな男は気持ちを入れ替えて、思い出の舞台に挑む。

新開催コースのパンラインゴルフクラブは2010年のミャンマーオープンで、2位に10打差つけるぶっちぎりVを飾った思い出の舞台。

「店は増えたけど、街中は相変わらず。道はひどいし、汚いし」と新政権のミャンマーは、来訪6度目の平塚にとってはまだまだ発展途上でも、「コースはまったく別物」。
この1年の全面改修で、「距離は伸びたしグリーンは固いし。難しくて・・・」。10打差Vも遠い昔。
ほぼ全ホールで池がらみのコースは「グリーンも、うねっているし、2打目を思うところに打っていける選手が有利」と、7年前とはまた全然違う戦いになりそうだ。

今大会を含めてアジアで3勝(ジョイント1試合を含めて日本で6勝)を誇るベテランは、「大好きなんで。またアジアでやりたい」と、今年もまたQスクールに挑戦して66位に。出場権こそ逃したが、アジアのメンバーカードを取得。
40代に入って、あちこち故障続きも、日本ツアーは昨年の賞金ランキングで82位につけて、第2枠ながら3年ぶり15回目の賞金シードに復活。
「今年は稼ぐぞ!!」。
ミャンマーでも貪欲に、目を光らせた。

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