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藤本佳則くんがローウェストアマチュア賞を獲得

JGAの安西会長より受け取った栄光のボビー・ジョーンズ杯
大好きな色は、ポロシャツもパンツも全身、目も覚めるような黄色でまとめた最終日の勝負服に、同組で回った片山晋呉にも「凄いね」と目を丸くされたほどだった。
ある意味、プロより強い存在感を放ち、念願のタイトルをもぎとった。

もっとも、当初はこの日本オープンには出場権がなかった。ふいに道が開けたのはほんの3週間前。アジアパシフィック パナソニックオープンで予選を突破し、ツアー競技では自身3度目のローウェストアマチュア賞を獲得したことで、出番が回ってきた。

出場が決まった瞬間に、すぐに目標は決まった。
「日本オープンで、ローアマを獲ろう」。
幸い、そのとき手にしたばかりのドライバーのフィーリングが思いのほか良くて、このゴルファー日本一決定戦は、過去2回の挑戦でいずれも予選落ちを喫して身に染みていた「予選を通るためにはとにかくフェアウェーキープ」の鉄則が、実践できそうな手応えがあった。

「今回は、フェアウェーに行く回数も多くて、パーやバーディが獲れるゴルフが出来たと思う」と納得の決勝ラウンド進出は他に5人のアマチュアが予選通過を果たし、藤本くんを含めてみな若き実力者揃い。

互いに1打差でひしめいたまま週末に突入し、そして迎えた最終日もアマチュアの中ではもっとも良い成績(26位タイ)でスタートしたとはいえ、日大1年の小平智くんや、同・大塚智之くんらの追い上げに合い、息もつけない展開に。

常に、他のアマチュアのスコアを気にしながらのラウンドだった。最後に順位ボードを確認した17番は、本来ならユーティリティで攻めるところだ。
しかし、小平くんと大塚くんが自分と2打差に迫っていることを知るや、安全策に転じた。4番アイアンで刻み、さらに9番アイアンで50センチにピタリとつけた。
土壇場のバーディで、ライバルたちを完全に突き放した。

今大会の歴代のローウェストアマには伊澤利光に川岸良兼に丸山茂樹。また、この日はプレーオフを繰り広げた今野康晴もそうだし、東北福祉大の先輩では星野英正や、いまや大活躍の池田勇太など、錚錚たる名前が並ぶ。

まさに、今大会でのタイトル獲りは、トッププロへの登竜門と言ってよく、この日2サムでラウンドした片山もまた、1993年のローウェストアマ。そして、2005年と昨年大会のチャンピオンだ。

まさに、一流選手とのプレーは、目からウロコの連続だった。
「片山さんは、打つ前の素振りの回数も、何歩目でアドレスに入るかも、リズムもすべて、毎回同じルーティンに見えた。何もかも、レベルが違った」と、強烈に目に焼き付いた。
「トレーニングはしているんですか」とおずおずと尋ねたら、「いまも週に3回はランニングをしているし、毎朝ストレッチは欠かさない、と」。
高校時代の筋力トレーニングで胸板は隆々だが、身長は164センチと小柄な藤本くんには何よりのお手本が、目の前にあった。

そしてなおいっそうのプロへの憧れも。
東北福祉大2年生は、阿部靖彦監督との入学時の約束もあり、「プロ転向はきっちり卒業してから」と決めているが将来は必ずや、いまや絶好調の石川遼や池田と同じステージに立ち、賞金レースにも割って入る気満々だ。
「本当にそうなったら幸せですね」と実り多き4日間を戦い終えて、ますます夢が膨らんだ。

  • チャンピオンと揃ってローウェストアマチュア賞の記念の銀皿を掲げて
  • 同組の片山(左)も目を剥いたど派手なウェアでビッグタイトルを掴み取った!!

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