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マンダムルシードよみうりオープン 2006

平塚哲二「あいつには、負けられん!!」

「東(あずま)には負けん!」と平塚
この2日間、同じ組で回った矢野東とはプライベートでも仲が良いが、さすがに寛大な平塚にも最近、目に余るときがある。
矢野は、6歳も下の後輩。
「それなのに近頃あいつ、めっちゃ偉そうなんですよ。タメ口で喋るわ、減らず口は叩くわ・・・。完全に、自分のほうが立場が上と勘違いしてる」。

それだけに、せめてコース上では先輩の威厳を示さなければならない。
この日2日目は、途中まで矢野にリードされていた。
前日初日の第1ラウンドの残り競技を終了した時点では、3打差ついていた。

さらに、続く第2ラウンドで一時、単独首位に踊り出た矢野に「追いかけて来いよ!!」と言われて、ますます燃えた。
「こいつにだけは、絶対に負けられない!」と、ライバル心をむき出した。
同じ組で、熾烈な争い。
その結果、第2ラウンド終了後は、ひとまず平塚に軍配が。

後輩を1打差でひとまず下し、「やったぜ」とガッツポーズをする様子は、はたから見ればまるで子供のケンカにも見えるが、これこそが首位タイ(16日現在暫定)浮上の原動力には違いない。

昨年から、パッティングに悩んでいる。
不振に陥っても普段なら、1ヶ月くらいで治るのだが、今回は長引いている。
不安にかられ、試行錯誤を繰り返すうちに、「ますますひどくなって、何がなんやら分からなくなった」。
今はあまり深く考えすぎず、「とにかく、タッチを合わせることだけに集中する」ことで、復調のきっかけを模索中だ。

18日の最終日は、父の日。昨年4月に、父・央さんを亡くしてからまだ優勝の報告をしていないだけに、「勝てたらいいですけど」。
決意は静かに話した。

<ちなみに・・・>
この大会で平塚と矢野が予選2日間を同じ組で回るのは、実は偶然にも今年で3年連続となる。さらに言うと、矢野は2003年大会で3位と健闘したこともあるのだが、平塚と回るようになった2004年からいきなり2年連続の予選落ちを喫している。
「・・・なのに向こう(平塚)は去年、一昨年と2年連続の2位なんですよ」と、口を尖らせたのは矢野。今年は揃って優勝争いに突入し、この2人の勝負の行方からも目が離せなくなりそうだ。

  • 「やっと予選通過できた」と、矢野

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