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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2004

三菱ダイヤモンドカップ3日目ツアー2勝目を狙う平塚哲二が、単独首位

4月のオフ週、プライベートラウンド中にコースで転倒。左胸と左ひざをしたたかに 打ち、じん帯を傷めた。いまでもホールアウト後は、やはり患部が痛むが、それでも 「家でテレビを見ているよりもマシ」と、試合会場に足を運ぶ。自分が休んでいる間 にも「ほかの選手たちはいま、試合中なんだと思うだけでかえって苦痛を感じてしま う」らしい。
周囲には、「ちゃんと直して出たほうが」と心配してくれる人もたくさんいる。が、 「僕の場合は、ゴルフをやっていたほうが治りが早いような気がするから」と、笑っ てかわしている。
昨年は、各部門別の最上位者を表彰する『ジャパンゴルフツアー表彰式』で、パー キープ率賞のほかに、アイアンマン賞を受賞。体調不良や体の痛みもおして、全試合 出場を果たした。
とにかく、「試合に出てさえいれば、充実した時間をすごせる」という、根っからの ゴルフの虫なのだ。
ここ大洗は、「難しくて昔から大嫌い」と、いいながらも今週は、どんなピンチにも 常に笑顔を浮かべながらのプレーだ。「ティショットが絶好調」。パッティングも好 調を取り戻し、「ゴルフが楽しくてたまらない」気持ちが、あふれ出ている。
4番パー3でティショットが右の木の根っこ。樹齢を重ねた松の太い幹が前方をさえ ぎって、直接ピンが狙えない状況にも、その脱出方法を考える平塚の表情は、やはり 穏やかだった(=写真)。
ピン手前の傾斜を利用し、3メートルに寄せてパーを拾うなど、ピンチをしのいでボ ギーなし。通算10アンダーは、2位と2打差の単独トップ。
「・・・でもここでは、いつどこで何が起きるか分からない。回りは気にせず、とに かくコースに集中していく」。深刻な怪我もなんのその。鉄の男は、昨年に続くツ アー2勝目だけを見つめている。

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