現在、賞金ランク5位。開幕から14試合フル参戦でトップ10入り7回。うちトップ5入 りは6回 で、まだ勝ち星ゼロながら、すでに3800万円を稼いでいるの平塚は、今週水曜日に手 嶋多一に会うなり、「ずるい！」と、指をさされた。手嶋が名づけた「今年、未勝利 選手の賞金ランキング」。そのトップに立つ平塚は、同2位（賞金ランクは6位）につ ける手嶋に、先週のサトウ食品NST新潟オープンの4位タイで、さらに水をあけたの だ。
「平塚と僕とあと、高山（忠洋、賞金ランクは7位）とが、未勝利選手のトップ３！　3人でお互いに“負けたくない”って言いあってるんですけど、僕は先週、新潟を 休んでしまったのが痛かった」との手嶋の言葉を受けて、「そうですよ、休むのが悪 い！」と、きっぱりと言い返した平塚。
「僕も、負けませんからね！（笑）」。
平塚にはツアー初優勝のほかに、達成したい目標がもうひとつある。「今年、全試合 を制覇すること」だ。シード選手ならば体力さえ続けば、それもたやすいことのよう にも思われるが、しかしそれだけではどうにもならない試合がひとつだけあるのだ。
最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップ。
今年1年間の世界6大ツアーの優勝者と、日本ゴルフツアーの賞金ランク25位内の者に しか出場権がないこの大会は、平塚にとって「一流選手のバロメーター。この試合に 出られてようやく一人前といえるような気がして・・・」。
賞金ランク28位で終わり、あと一歩で実現できなかった昨シーズンは、家で試合の模 様をテレビを見ながら「あ〜ああ・・・」とふてくされていたものだ。
「あれに出れていたら、昨年も全試合だったんですよ。ほんとうに悔しい思いをしま したからね」悔いが残っていただけに、今年こそ、是が非でも夢を実現させたいとい う思いが強い。
「とにかく、今年も試合に出倒しますよ！」と威勢良く宣言した平塚。シード3年目 の今年は、大きく花開きそうな予感だ。

• 平塚 哲二