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マンダムルシードよみうりオープンゴルフトーナメント 2003

マンダムルシードよみうりオープンの第1ラウンドは、デビュー2年目の谷原秀人 が単独首位

ファイナルクォリファイングトーナメント1位の資格で挑む今シーズン。その幕開け に、「初優勝をあげる!」と心に決めた。その思いが、ピークを迎えたのは今年5 月。東北福祉大の1年先輩、星野英正の初優勝シーンを目撃した瞬間だった。
中日クラウンズの会場、和合ゴルフクラブ。その18番グリーンで、2年後輩の宮里優 作とともに、谷原は複雑な思いで先輩のウィニングパットを見届けた。
デビュー当時から大器といわれ続け、周囲の期待に押しつぶされそうになりながらも 懸命にもがき奮闘する星野の姿を、ずっとそばで見てきた。
それだけに、「勝ってほんとうに良かった」心から祝福する一方で、片隅にはこんな 思いも湧いていたのだ。
(先を越された・・・悔しいっ!)
そんな気持ちを見透かしたかのように、お祝いに駆け寄った谷原に星野は言った。
「お前たちも、早く来い!」
胴上げの輪に加わりながら、(今年、俺も絶対に勝つ)と、そのとき、心に強く誓っ た谷原だった。
これまでにも幾度か、優勝争いに加わったことがある。その中で自分なりに気がつい たことは、「あまりにも、ゲームの波が平坦すぎること」だった。どんなときでも平 常心で戦えることは、良いことだとは思うのだが、「攻めなくてはいけないときで も、“ただ、なんとなくバーディ”みたいなゴルフになってしまって“山場”がな い。それで、チャンスをうまく生かしきれなかったんだと思うんです」
この日初日は、そんな反省を生かしてド派手なゴルフを展開だ。後半の10番で、ピン まで15ヤードのグリーン奥からのアプローチをチップインバーディ。14番パー4で は、なんと、残り166ヤードの第2打を、7アイアンで直接放りこむイーグルをマーク した。
66でまわって7アンダー、単独首位発進に、「なんだか気持ちはすごく落ち着いてい るし、やれそうな気がしています」
先輩に続いて、今週、谷原が初優勝の予感だ。

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