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片山の最終18番は「昨年の自信とプライドと…そういう1打」

鮮やかな、一撃だった。中嶋と、1打差で迎えた18番パー4。残り158ヤードの第2打は「急に手が痺れはじめて、震えさえ感じていた」という。
「このまま打ったら、どっか行っちゃう」。
いったんアドレスを解いて、改めて思った。
「ここは震えるところなんだ」と、良い意味で開き直った。
慎重に構えなおした8番アイアン。
ピン手前4メートルにピタリとつけて「あそこについたのは、技術じゃない。気持ちなんです。昨年の自信とか、プライドとか…そういう1打」。

中嶋も「あれでトドメを刺された」と、

前の17番パー5は、中嶋が先にピン2メートルにつけていた。
しかし片山はひるまなかった。
冬場特有の芝が薄くなったライから、残り「30歩」の難しいアプローチは60センチにつけて「あれは、中嶋さんもビックリしたと思う」と満足そうに振り返る。

バーディパットを打つ前に仕切り直しをした中嶋は相当、気合が入っていたように見えた。
「あれほどの人が僕相手に本気になっている・・・。そんな姿を生で見て、ますますやる気になった」という。

最終日は風が強く、「クラブ選択ミスも3、4回はあった」。
またこの日はピン位置も奥目が多く、スウィング改造中の片山には、スタートから厳しい条件が重なった。
2番でバーディを奪ったものの、11番まで5つのボギー。
最初あった5打差はあっけなく消えた。
その隙をついて、百戦錬磨の中嶋がヒタヒタと追い上げてきた。

フロントナインは「気持ちと体が一致していなかった」という。

フラフラ気持ちが落ち着かず、「早く終わりたい。こんなコンデイションじゃどうにもならない」と、弱音もこぼれた。
「気持ちが体に入ってこなくて、どこか飛んでた。キャディと話した。
「このままでは、僕が負けるパターンだ、と」。

中嶋の凄さは百も承知だ。
「いつやられるだろう、いつやられてもおかしくない、とまで話してた」という。

そんな悪い流れを断ちきったのは、12番。
ボギー覚悟の8メートルのパーパットを沈めたときだった。
ピンチをしのいだことで「よし、もう一度気持ちを入れ替えて頑張ろう、と思えた」。
この気持ちの切り替えが、あがり2ホールにつながった。

ようやく勝利を確信したのは、最後に中嶋が8メートルのバーディパットをはずしたときだ。
4メートル半のバーディパットを沈めて3試合連続V記録は、94年の尾崎将司以来7年ぶりの快挙達成だ。
雪による競技短縮という波乱の幕開けも、2001年は賞金王のガッツポーズでスタートだ。

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