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つるやオープン 1999

4位タイの宮本勝昌

初日、2日目を尾崎直道と同じ組でラウンドした宮本勝昌は、「直道さんは、調子が悪くても脅威的なスコアを出してくる、そこがすごい」と言った。
尾崎は4日間総じて、決してベストコンディションとは言えなかった。
「ショットが良くなるとパットが入らない、パットが良くなるとショットが入らない」と自身も語っていた。
それでも、スコアを伸ばしてくる。
宮本は、尾崎について自分なりにこう分析したという。
「直道さんは、3兄弟の中で一番、負けん気が強いと言われているけれど、でもその中でも感情をきっちり抑え、自分のゴルフの調子を客観的に見て、スコアの組み立てができる人。
だから、どんなに調子が悪いときでも落ちついてゴルフができるんです」では、宮本自身はどうなのか。
「ボクはだめ」という。
はたから見れば、いつもニコニコ。
のんびりプレー型に見えるが、「それはなるべく見せないようにしているだけ。
調子が悪いとカリカリきて、感情の抑制がきかない。
そういうときは、キャディにあたったりしてるんです」。
直道を見ていて、そんな自分の欠点を反省し「まねしたい」と切実に思ったという。

最終日は70で回り通算11アンダー、4位タイで終了。
今大会のディフェンディングチャンピオンでもあっただけに、「なんとか、今年も5位内に入って結果を残せたからヨシとします」とホッとした表情。
大会終了翌日は、直道より一足お先に再渡米。
来週のグレーター・グリーンズ・ボロオープンで米ツアー復帰する。
「米ツアーに挑戦したはじめ頃は、なんだか浮かれてしまっていた。今度は、気持ちを新たに、もっと地に足をつけてやりたい。今回帰国して、この大会で成績を残せて、またそういう気持ちになれた」と宮本。
今度、日本のファンに顔を見せるのは、ずっと先の、初冬となりそうな気配だ。

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