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体力オバケ。小平智の変化と不変

昨年に続いて“準シード”ではあるが、今年も6年連続で、PGAツアーに居場所を作っていったん帰国。

日本ツアーはすぐ9月の「ANAオープン」から合流すると、4戦ですでにシード圏内に潜り、先週の日米共催「ZOZOチャンピオンシップ」は16位タイ。

そして迎えた今週は、初日「67」の好発進だ。


きょうの放映スケジュール 13:00ー15:10(NHK BS1) 15:10ー17:00(NHK 総合)


体力オバケ


小平智(こだいら・さとし)は帰ってくるなり、タフに高水準を保ちながら「本当は、すぐにもアメリカに戻りたい」。

すでに22-23シーズンが明けた主軸で2018年に続く2勝目を追い求めていきたい気持ちを堪えて「年末までは」と、あえて日本に腰を据えているのは、「育ててもらったし、アメリカに行く機会も日本でもらった。帰ってきて、日本のファンのみなさんに成長や技術を見ていただく機会も大事」という思いから。


また、2018年の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で得た3年シードの期限は今季まで。

勝てば5年シードの今大会は、「六甲国際ゴルフ倶楽部」で行われた2015年に、「62」の大会最少記録(※2002年の佐藤信人に並ぶ)をマーク。池田勇太と競り合い初制覇を達成した。

「難しい方が技術の差が出るので、そこは自分の中でもプラス。得意のショットが活かせる。難しいセッティングの方が合っている」と、自負する。

「5年シードは魅力的。また本腰を据えて向こうに行けますし、日本に帰ってきたときに、戦える場所があって欲しい」と、得意のナショナルオープンで、大会2勝目のチャンスを睨む。


日本ツアーはこの1年で、一気に若返りし「顔と名前が一致しない。挨拶されても、もし年上だったら…」と、うかつにタメ語も使えず、ネットのプロフィール検索が目下、国内転戦の必需品だ。

「今の子たちは、日本というより世界を見ている。前は日本でシードが欲しいとか、賞金王を狙っている選手が多かったが、松山選手の影響もあり、意識が高い」と、久々の帰国で質問に来てくれる子たちが増えたのを大歓迎しながら、「負けたくない」。


ひそかに33歳が心を燃やすのは、初日のリーダーボードに座ったアマチュアの蟬川泰果(せみかわ・たいが)さんの存在だ。

「プロがもう少し頑張らないと!」と、周囲に奮起を促しながら、自らも壁になる気でいっぱいだ。

秘めた闘志はそのままに、発するコメントは日本で通算7勝を重ねた20代から明らかに変化している。


以前は「ガンガン攻める」が信条だった。
「勢いでやって優勝できていた感じですけど、今は頭の中で考えて、グリーン周りだったり、パターだったり、リスクマネジメントができるようになった。試合でも活かせるようになってきたのが自分のなかでスキルアップした部分」と、アメリカで揉まれ続けてきた成果を日々、実感している。


先週の「ZOZOチャンピオンシップ」を観戦に来た大堀裕次郎(おおほり・ゆうじろう)がロープ際で感心していた。
「どんなに連戦しても、小平さんが疲れた、と言っているのを聞いたことがない。僕は体力オバケと呼んでます」。

ゴルフはすっかり大人になっても底抜けのスタミナと、熱い闘志はそのままだ。


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