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フジサンケイクラシック 2021

20代最後の試合。石川遼はなにを思う

今や若手を指導する立場となりました
いよいよ9月の声を聞き、カウントダウンが始まった。
石川遼は今月17日、翌々週の「ANAオープン」2日目に、30歳の誕生日を迎える。

今週が、20代最後の試合になる。
「28歳から29歳になるときよりも、29歳から30歳になるときのほうが違いが大きいような気もしますけど…」と、首をかしげて「実際にはそんなことはない。同じ1年なので」と、特に大きな感慨は沸いてこない。

「30歳になったら、飛ぶようになってたらうれしいですけど。そんなわけもない」と笑い、節目の今大会でも「特に心境の変化はない」と、淡々と開幕の時を待っている。

先週の「Sansan KBCオーガスタ」は1打差でツアー通算18勝目を逃したが、今季ベストの2位。

急上昇で迎えた今週は、2010年の連覇に次ぐ大会3勝目もかかるが、「グリーンもすごい固いですし、コースの表情も違って見える。そっちの方で頭がいっぱい」。

今年、グリーン方向にティーイングエリアが拡張された7番パー3は、ピン位置によっては100ヤード弱の最短設定が可能となり、手前に池が口を開けるロケーションで、よりスピンコントロールが効いた技の1打を問うセッティングが予定されている。

「日本のコースはパー4や、パー5に比べて、パー3の距離が長いが、世界のコースの傾向は逆。アメリカのツアーではパー3が4ホールあったら、2ホールくらいは160ydとか、短いところだと130ydなど。短い距離だからこそ、難しいピンポジションが切れる。面白いですよね」と、20代最後の一戦は、まずコース攻略に一番の興味を注ぐ。

30代を目前に、ムキムキの体作りに励むのは、「もっともっと体を強くしていきたい。これから10年、20年経ったら50歳ですけど、今の男子ゴルフの現役選手でも、体がしっかりしていて、フィジカルが良ければ40代の後半でも結果を出している。ケガをしない体が一番」。
試合中も、プレー後10分〜30分のトレーニングは欠かさず、昨年から始めたスイング改造も、長く第一線で活躍できる選手を目指すため。
「これから先10年、20年は、今までと違って、かなり大事になってくるのかな」。

史上最年少の15歳で優勝を飾り、17歳でプロ転向すると、18歳で史上最年少賞金王に輝いた。時の少年も、ますます脂がのりだす30代にむけて、秒読みを始めた。

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