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トップ杯東海クラシック 2019

今日は母国の南アが対イタリア戦。元ラガーのノリスが単独3位

依然として強風の三好で、南アのノリスは静かに父の遺言を思い出していた。
(風のゴルフはコントロールが必要。その状況を楽しみなさい)。
風に乗り、空から声が降りてくる気がして難条件下で自然と笑みが浮かんだ。
首位と1打差の通算5アンダーで、単独3位に浮上した。

今週は、4つ下の弟・カイルさんがキャディをつとめる。
長男ノリスを筆頭に三兄弟とも、父の夢を受け継ぎプロゴルファーだ。
「今の僕の状況を一番わかってくれるのも弟。僕がピンチの時は、”父さんならきっとこういうだろう”と、弟が。おかげで風の中でも落ち着いてプレーができる」という。

6バーディのかわりにボギーも4つ打ったが”我慢すれば必ずチャンスは来る”。強風下でイラつく展開こそ弟と、父親の口癖を思い返して励みとした。

そんな最愛の父を亡くしたのは今年6月の日本プロ開催時。
「帰らず最後までプレーして欲しい」との故人との約束を果たして最終日まで戦い4位タイ。
その足で帰国して、家族と弔ったがいまだに心の整理はついていない。
「弟と、父のために頑張ろう、と話すんだ」。
慰め合い、励まし合い、三好を歩く。

ちょうど今夜は、傷心も少しは癒えそうな興奮が待っている。
ラグビーのW杯は、静岡県袋井市の小笠山総合運動公園エコパスタジアムで、母国の南アが対イタリア戦。

タックルの痛みに耐えかね16歳でゴルフに転向したが、ノリスも6歳から楕円球を追いかけ、フルバックとフランカーで活躍した経歴を持つ。
「だから今夜のテレビが楽しみ!」。
ラグビー観戦で、気持ちを高めて週末には自身もナイストライで、通算4勝目をあげる。

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