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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2016

谷原秀人は3打差に詰め寄り「勝手に追いついた」

武藤が、序盤で見せたほころびを逃さなかった。「前半、もたもたしてくれたので、勝手に追いついた。なるべく差を縮めていけたらいいなと思った」と、この日は常に最短距離を辿った。

1番のパー5で、グリーン上から58度のウェッジを握ったのは、前の林をよけて、スプーンで大きなスライスをかけていこうとした235ヤードの2打目がトップして、2段グリーンの端っこに、しがみつくのがやっとだったから。

「30ヤードくらいのパットは2つのマウンドを越えて、打たなければいけない。右からの傾斜は2つめで相当、左に持って行かれる。だからあえてウェッジで、最初のマウンドを越えて、前に行かせれば寄ると思った」と、狙い通りにグリーン上から2メートル半に寄せて、バーディを奪った。

後半は、14番のチップインを皮切りに、3連続バーディで武藤に迫った。
3日目にして、早くも胸のすくような大接戦に「お互いに伸ばしあって、それをギャラリーの皆さんにも見ていただいて、最高ですよね。そういう中で、負けたくないって気持ちも出てくる」。

前日の6打差から、3打差まで詰め寄って、「昨日より、半分縮めてチャンスがないわけではない」と先週は、ツアー通算12勝目を飾った勢いに乗っている。

今週は、練習日に雑誌の企画で会場に駆けつけたドラコン王の安楽拓也さんにスイングを見てもらって「振ったところは飛んでくれるし、コントロールしているところはきっちりと枠にいってくれる。距離の強弱が、ついている気がする」といっそうの好調ぶりに「何か恩返しをしなくちゃいけない」と、2万円のDVDがさらに6000万円(※先週と今週の優勝賞金3000万円)に化けるところを想像して恍惚となった。

ひいきの広島カープも相変わらず好調で、「あとは黒田選手の200勝するだけ」と今週も、充実しきった最終日を迎えられそう。
「明日は、そこだけ見てやりたいと思います」。
きっぱりと、2週連続優勝をにらんだ。

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