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ダンロップフェニックストーナメント 2015

松山英樹は「苦戦」を覚悟も連覇は譲らん!

日本勢としては、1996年に3連覇を達成したジャンボ尾崎に続く大会連覇にむけて、沸々と高ぶってくるものがある。「連覇への気持ちは強い」。ホストプロとして、2年連続で主催者を喜ばせたい気持ちも強い。
「だけど、今からそれを意識しても、良いことはないでしょうから、昨年勝ったことは忘れる」。
なぜだろう。「去年はコースが広く、それほど難しくないと思ってプレーした。自信も、あったからかな」。今年は前週から、会場のここフェニックスカントリークラブに入って調整を重ねているが、「自分の調子と、セッティングのせいもあるのかな。

今年はラフも深いし、フェアウェイが狭く感じて。明日から苦戦しそうです」と、それだからこその武者震い。

初日から、相対する選手に不足はない。「PGAツアーですよね」。まるで、主戦場の米ツアーさながらのペアリングは、世界ランク22位のジミー・ウォーカーと、ニュージーランドのダニー・リーはむしろ、「やりやすいんじゃないでしょうか」。

ウォーカーは、先月のプレジデンツカップで敵チームとして回ったが「調子悪そうだったので。どれだけ立て直しているのか興味がある」と、本戦では状態をしっかりと見極めてやるつもり。
対して、同大会ではチームメイトで戦ったリーは、9月にも米ツアーで一緒に回ったときに、キャディの進藤大典さんと2人して「こんなにショットが抜群に上手いヤツは久々に見たね」と度肝を抜いた。

「アイアンショットはほとんどピン筋。アメリカでもかなり上。ベタピンにつく回数が、圧倒的にダニーのほうが多い。僕とは比較にならないくらい上手い」と、いずれも手強い相手。
「日本ツアーも、片山さんは先週、勝ったばかりですし、他の選手もみんな調子がよさそうで、簡単に勝てるとは思っていない」。

昨年の今大会に続く勝ち星は、日米合わせてもまだなく丸1年、勝てないまま戻ってきたこのホスト試合でつくづくと思うのは「勝てない選手は勝つための準備がやはり、足りないということ」。2週前の世界ゴルフ選手権「HSBCチャンピオンズ」で途中棄権の原因となった背中痛もすっかり癒えた。この日18日水曜日のプロアマ戦は、あいにくの悪天候で中止となり、前日火曜日に続く大雨にはなかなかラウンド調整も、ままならないが「天気には勝てない。良い休養が取れたと思って、明日からよい状態にもっていけるように、しっかりと準備をしたい」。まもなくホストプロの挑戦が始まる。

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