復活に賭ける者、確保に奔走する者。今週のカシオワールドオープンは、さまざまな思惑が交差する中で、初めてのシード権に賭ける若い力も見逃せない。

現在、賞金ランキングは75位につける浅地洋佑は、19歳のルーキー。
今年はチャレンジトーナメントの賞金ランキングで、来季前半戦の出場権がある上位９人にあたる６位につけているが、レギュラーツアーの結果で年間通じた出場権を持つに超したことはない。

一発勝負の１週間も、しかし自らを苦しめるような戦いにはしたくない。
「今週は、楽しんでプレーが出来たらいい」。
先週も、しゃかりきになって練習するでもなく、休養と練習のバランスを取りながら、出来るだけ普段どおりに過ごすようつとめた。

「飽きっぽいので。いろんな髪型にトライしようと思った」と、今年は６月にパーマを当て、３ヶ月ごとにイメチェンを図るヘアスタイルも、最近はちょっとご無沙汰。
「かなり伸びてきたので…」。アフロ風の髪型も、トレードマークになりつつあるが、「そろそろ切りたい。それで色を染めたいな」と、新しいヘアスタイルに頭を巡らすなど、気負いはない。

浅地のほかに、初シードがかかる若手に小平智（こだいらさとし）がいる。アマチュア時代の２０１０年に、チャレンジトーナメントで初優勝を上げた逸材も、レギュラーツアーでは少々苦戦している。

今年もこの自身の最終戦を“圏外”で迎えた。現在、賞金ランキング84位にも「僕はここでシードを、なんて思っていませんから」と、開口一番。
先週は、予選会のサードＱＴを６位で突破して、今月はいよいよ29日から始まるファイナルＱＴに挑む心の準備もしているのは、やっぱり余計なプレッシャーを自分に与えないため。

「もちろん今週チャンスがあれば…とは思いますけど。それもまずは予選を通ってからですね」。
逆転の初シード入りも、23歳は丁寧に段階を踏むつもりだ。

• 

• 浅地 洋佑
• 小平 智