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サン・クロレラ クラシック 2011

平塚哲二は1打差で敗れる

全力で戦い抜いたからこそ出る男たちの爽やかな笑み
4番で「死にかけた」。第2打を池に入れ、トリプルボギーで一度は沈んだ。一時は池田に4打差をつけられたが、それも平塚には死んだふり。

「最後まで諦めないで、自分のゴルフを続けられたと思う」。
左手甲に痛みを抱え、扁桃腺を腫らしながらもV争いを続ける鉄の男は、付けいるチャンスに目を光らせていた。

池田が14番で連続ボギーを打って、ついにリーダーを捉える絶好の機会。
それまでカップに嫌われ続けていたパット。15番でやっと1.5メートルが決まった。バーディで池田に並んだ。

だがさっそく16番では1.5メートルを、みすみす逃した。池田がラフからラフを渡り歩いてボギーにしていたから、絶対に外せないパーパットだった。
「今日はとにかく入らなすぎた」。
そしてそれは池田も同じで、一騎打ちを繰り広げる2人が交互にグリーン上で、しきりに頭をひねりながら、とうとう最後の18番にやってきた。

1打ビハインドの平塚が、先にスーパーショットで魅せた。5番アイアンで打った196ヤードの第2打は、カップをなめた。「ボールが右縁をかすったのが見えた。入ったかと思った」と嘆息しながら、池田も負けじとピンそば1メートル強のバーディチャンス。
先に決められ、勝負はあった。

もう一度、つくづくと繰り返す。「今日はパットが入らなすぎた」。
敗因は、それに尽きる。「でも、これを続けていけば、今年そのうち勝てるのではという感触はつかめたので」。日本で2年ぶりとなるツアー通算6勝目は近い。

  • 平塚は4日間通算23個で最多バーディ賞(サン・クロレラ提供)を獲得した。

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