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谷原秀人が所信表明「常にファンの方を大事に」

ジャパンゴルフツアー選手会の新会長は、225人のツアーメンバーの中から投票で決まった理事(今回は17人)による互選で選出される。


満場一致で初就任が決まった谷原秀人は43歳。


強豪の東北福祉大を出て、2001年にプロ転向し、2003年の「マンダムルシードよみうりオープン」でジャンボ尾崎を逆転してツアー初優勝を飾った。

2005年には米ツアーにも参戦。2006年の「全英オープン」では5位と健闘した。

2017年から欧州ツアーで3シーズンを戦い戻った昨季、21年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」と「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で2勝。通算16勝に到達した。


国内外で着々とキャリアを重ねてきたベテランのVシーンには、多くの後輩プロが祝福に駆けつけ、日頃の厚い信頼関係を物語っていた。


この日、1月6日に行われた理事会には、今月20日に2年ぶりの開催を控えた2022年初戦「SMBCシンガポールオープン」を見据え、調整に励む海外キャンプ地からリモートで参加。


前任の時松隆光まで20代が二代続いたが、「若い選手も、僕みたいなベテランも、どういうふうにすればうまく会長職をこなせるか、と話し合う中で、今回はベテランの谷原に任せたい、ということになりました」と、就任の経緯を説明した。


新・選手会副会長のひとりである小田孔明も、谷原と同じ43歳。
さらに、事務局長には41歳の宮里優作を新たに据えるなど今回は、ベテランの知恵と経験で、若い力を引っ張る選手会運営が期待される。


また前回は「PR担当」「ファンプロジェクト担当」や「ジュニアゴルフ担当」としていた役職を各「委員長」に変更。
これは、1理事が役目を背負いすぎることなく「選手全員でいい形を作り上げていく」(谷原)という姿勢をより明確に示すためという。


その上で、「広報委員長」には小田、「ファンプロジェクト委員長」には中西と、普段からファンサービスに熱心な2人をその代表に据えるなど、「まずは、ファンの方ですね。ファンの方がいないと大会も盛り上がらない。選手会では常にファンの方を大事にしていこうと考えています。その辺をもっとアピールして、選手ひとりひとりがファンの方々と近くなり、男子ツアーの面白さをみなさんにお伝えしていければいいなと思っています」。

そして、「ジュニアゴルフ委員長」には前・選手会長の時松を指名し、「引き続き、ジュニアの育成にも力を入れていきたい」などと、新体制の方針を語った。


前任の時松は、就任とコロナ禍が重なったこともあり、「至らない点が多くあり申し訳ない」と、今も謝罪を口にするなど、本業との両立は気苦労も多いが「僕は、そこは特に気にしていません」と即答した谷原。


「みんなで役割分担をこなしていくということで、一致団結できていますので、ゴルフに対する不安はありません」と断言し、2016ー17年と2年続けてトップ10を記録した「SMBCシンガポールオープン」にむけて、「全英オープンの出場資格もかかっていますし、上手く調整してなるべく優勝争いに絡めるように頑張りたい」と、いち選手として今季初戦への意気込みを述べることも忘れなかった。


ジュニアゴルフ委員長の時松とファンプロジェクト委員長の中西と広報委員長の小田。脇を固める布陣もやる気満々です!


<2022年ジャパンゴルフツアー選手会理事一覧>
■選手会長
谷原秀人(43)


■副会長
小田孔明(43) ※広報委員長         
中西直人(33) ※ファンプロジェクト委員長
堀川未来夢(29)


■事務局長
宮里優作(41)


■理事
市原弘大(39)
池田勇太(36)
小鯛竜也(31)
石川遼(30)
木下稜介(30) ※初選出
今平周吾(29)
浅地洋佑(28) ※初選出
時松隆光(28) ※ジュニアゴルフ委員長
香妻陣一朗(27)※初選出 
金谷拓実(23) ※初選出
B・ジョーンズ(47) ※外国人担当
S・ハン(35) ※外国人担当


■監事
阿久津未来也 (26)  ※初選出

* 役員の任期は2年とする。
*( )内数字は2022年1月6日現在の満年齢。

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