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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2021

「苦手」を「余裕」で克服だ。永野竜太郎がB社のボールで首位発進

余裕しゃくしゃく©JGTOimages
ジュニア期からブリヂストンのボールを使い、東北福祉大時に初出場した06年から数えて15回連続の大会出場。

プロ13年目の永野竜太郎は、8バーディ2ボギーの「65」で回り、首位タイにつけたが苦笑い。
「大会にもコースにも、思い入れはありますけど、……実は苦手です」。

16年に、大会ベストの4位Tはあるけどほか9度の予選落ちが、良いイメージをすべてかき消す。
セカンド地点が右に大きく急カーブしている2番のパー5など、球が飛ぶ分だけ「どこに打ったらいいのかわからない。グリーンも読みづらかったり、今までボギーしかなかったんじゃないか…」。

かつてのあまりの悪印象に、ドライバーでフェアウェイに打てたこの日のティショットを「奇跡」と称し、残り100ヤードから1メートルにうまく乗っけたバーディにも「それでやった!と落ち着きすぎた」と次の3番、林のボギーにまたまた苦笑い。

でも4番で、またすぐ奪い返せるのが例年と違うところ。
さらに6、8、9番とスコアを重ね、後半最後の18番で2オン2パットのバーディ締め。

「全体的にいい流れでいけました」と、安堵の笑顔に余裕が浮かぶ。

2週前の「パナソニックオープン」ではアマの中島啓太さんにプレーオフで敗れて初優勝は逃したが、今季2度目の2位。

「それまではカツカツのところにいたので。ナーバスでしたけど、それで抜けられたというのはあると思う」と、今は賞金ランク15位まで浮上。
2年連続8度目のシード権にもメドがつき「ミスを受け入れられるとか、よりシンプルに考えられるようになったとか…。余裕ってほんと大事」と、しみじみと言った。

5月のミズノオープン2位の資格で全英オープンに出場し、初メジャーを体験。
「今までやってきたことは間違いじゃなかった」と手ごたえを持ち帰り、海外への挑戦欲がむくむくと頭をもたげる今、目の前の大チャンスを逃す手はない。

今大会の上位3人には、2週後の米「ZOZOチャンピオンシップ」の出場権。
「まだ初日ですからね…」と、やんわりとかわしたが、「僕らにも枠が用意されているわけだから。最終日のバックナインでその枠の争いができる位置までつなげていけたらいいなと思う」。
苦手を余裕で克服し、初優勝も次こそは。

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