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48位に終わった稲森佑貴は「のみこまれた」(WGCワークディ選手権)

次はのみこまれない©JGTOimages
米フロリダ州のザ・コンセッションゴルフクラブで行われた今年最初の世界ゴルフ選手権「ワークデイ選手権」は、2月28日に最終ラウンドが行われ、2020年のJGT賞金ランク1位の稲森佑貴は、ただただ、隣の怪力にひれ伏す1日となった。

いよいよ最終ラウンドで同組に当たったのは驚異の飛ばし屋、デシャンボー。
「完全なる圧倒的な飛距離。のみこまれて、自分のゴルフが全然できなかった」と、嘆いた。
「セカンドショットでほぼほぼウェッジ。600ヤードのホールも9Iか、ウェッジで打っていた。かたや僕はスプーンなんで…。感覚がおかしくなりそうでした」。

異次元に惑い続けたが、4日間ワーストの「78」を叩いたこの日のラウンドについては、「それを言い訳にはしない。プレーの内容は、忘れたいくらいですが…」と、苦笑し「今日は朝から調子が悪く、案の定、ショットもパットもすべてがだめでした」と、反省した。

”6年連続”曲げないショットも、歯が立たなかった。
グリーン上では再三カップに蹴られた。

この日は序盤で3つのボギーが先行し、バーディが獲れたのはアプローチでチャンスを作った13番だけ。
「昨日まで耐えていた部分がいきなり崩壊してしまった」と、最後の18番も2打目を池に入れ、7番に続く2つ目のダブルボギーに終わった。
通算3オーバーの48位タイという結果に「今日はほぼほぼミス。それを課題にもう1回見直すしかない。練習しかない」。

帰って、2週間の隔離の間のやるべきリストの中には収穫も。

大会2日目はボギーなしの4アンダーで回れた。
「1日でもアンダーパーで回ることはできて、初めてのコースにしては、いいゴルフができていた。あのイメージを持って帰る」と、コロナ禍の遠征みやげもできた。

23日の火曜日には、衝撃のニュースを現地で聞いた。
最終日には、自動車事故で重傷を負ったウッズの早期の回復を祈り、赤×黒のタイガーカラーでプレーした選手もいた。

稲森は、あいにく同色の持ち合わせがなかったが、せめて気持ちを寄せようと、ピンクのウェアを着用。
改めて、「1日でも早く回復して、また素晴らしいプレーを見せて欲しい」との願いを置いて、帰国の途についた。

松山英樹は最終日に2オーバーの「74」を叩いて通算8アンダーの15位タイ。
2020年のJGT賞金ランク2位のチャン・キムは通算3アンダーの35位タイで終えた。

優勝は、通算18アンダーでコリン・モリカワ。

また、同週開催の米ツアー「プエルトリコ・オープン」に出場した小平智は、通算5アンダーの49位タイ。
南アフリカのブランデン・グレースが通算19アンダーで優勝した。

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