ファーストカットの箇所を設けることで、ランディングエリアを広げた今年の宍戸。
「易しくなるのかな、と思ったらやっぱりめちゃくちゃ難しい」。
難易度は例年と、一向に変わっていないが、「僕は、どちらかというと我慢しながらのゴルフが向いている」と、稲森にはむしろそれがいい。
予選ラウンドでパー4にセットされた難しい2番は「正直ボギーでいい。いかに割り切れるかが大事」と次の3番でしっかりバウンスバック。
日々の狙いは「オールパー。そこでチャンスについて入れば万々歳」と5、6番の連続バーディで、万事折り返すと、「タフなセッティングほど諦めなければいいことある」と、思っていたとおりに、ご褒美は来た。
15番で、ショットのミスが続いて3打目が砂をまぶしたディボット跡からになったが、うまくグリーン横のラフに運べたのを、今度チップインした。
そこからひたすらしのいだ。
難易度1位の17番も、しっかりとフェアウェイ幅に打って、寄せワンパー。
「ティショットが昨日と引き続き、よかったのと、パターで入れ頃外し頃の1~2メートルをめちゃくちゃしのげたので、このスコアでとどまれた」と、首位と2打差の通算4アンダーで決勝へ。
2018年の初優勝と、2020年の2勝目がいずれも「日本オープン」で、次の通算6勝目の狙いも日本タイトルだ。
勝てば5年シードの本大会は、昨年まで9回出て、トップ10が3回。
うち、8位につけた昨年は2日目にトップに立ち、一昨年は、3日目を4位から出て2位タイ。
「凄く惜しかった記憶がある。今年こそ頑張りたい」と、気合を入れた。