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SMBCシンガポールオープン 2019

藤本佳則が思いがけないV争いで得たもの

「素晴らしいショットを打っていた。良い選手」と、勝ったジャズをたたえた藤本(右)
逆転負けは許したが、やすやすとは勝たせなかった。出だしでいきなり連続バーディを食らった。ジャズの前半5つのバーディで、さらに差は広がった。やはり同じ最終組のフィッツパトリックにも遅れをとって、「もう自分の居場所はないように思えた」。ひるみかけても指をくわえたままでは終わらせなかった。

12番で4メートルのチャンスを決めると、13番ではピンそばの連続バーディで、ジャズに1打差と迫った。
ケーシーと、フィッツパトリックのトップランカーと三つ巴で、若いリーダーを突き崩しにかかった。
15、17番はきわどいパーセーブでしぶとく粘った。

「最後の18番、イーグルならワンチャンスあるかなと思ったけれど。セカンド打って、これはないな、と」。
2打差で迎えた最後のパー5でしっかりグリーンは捉えても、しかしピンそばの2オンに成功したジャズには及ばなかった。
「タイの選手は素晴らしい球を打つし、いい選手だと思う」と、さわやかに勝者を称えた。
一方で、6年ぶりの3勝目をまた逃したことには「勝ちたいのが本心。悔しさはある。アイアンの距離感と、風のコントロールがもう少し、課題かなと思う」。
自らには反省を促したが、思いかげないV争いには収穫もあった。

「予選通過ができればいいなと思って来たので。最終日最終組で回れるとは思ってなかった」。
オフはいつも、体を鍛えるのが優先事項でクラブはほとんど握らない。
調整不足は否めず、この海外初戦も妻に出場を促されて重い腰を上げたほど。
特に目標も持たずに来たが、「トレーニングのやり方や、スイングの考え方がよかったからこのスコアになったと思う。日本の開幕までに、また続けていければ」。
日ごろの鍛錬に、確信が持てたのは大きい。

早々のV争いには自身7年ぶり2枚目のメジャー切符もついてきた。
今大会の上位4人に贈られる全英オープンの出場権。今年の舞台は、ロイヤルリザム&セントアンズに腕が鳴る。
「それもまったく考えていなかったが、メジャーは久しぶり。今年1年、もっともっと頑張りたいと思った。ずっと勝っていないから優勝もしたい」。
一年の計はシンガポールにあった。
  • 6年ぶりの3勝目はまた逃したが、タイのミーサワットやジャズ(左から)らと今年の全英オープンの出場権を獲得した藤本。「今年はもっともっと頑張る!」

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