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平塚哲二が、新潟中越地震チャリティーを開催

平塚にとって“新潟”は、大好きな場所だ。初シード入り前年の99年から、欠かさず出場してきたサトウ食品NST新潟オープン。「あそこに行ったら、なんか良いプレーが出来るような気がするんですよ」というとおり、毎年、良い成績を上げてきたゲンの良い土地。

だから、先の中越地震には胸が痛んだ。

「被害を受けられた新潟の人たちの役に立ちたい。俺にも何かできることはないかな…」。

毎年、所属コースの甲賀カントリー倶楽部(滋賀県)で開催している年末コンペ。それを今年はチャリティ形式にして、集まった義捐金を被災地に贈ることを思いついた。

このうわさを聞きつけたほかの多くのツアープレーヤーたちも平塚の意志に賛同し、自分たちが使っていたクラブやウェアを「コンペで使って」と、送ってくれた。
今月初めに、一緒にラウンドする機会があった丸山茂樹もそんな選手のひとり。
そのとき、平塚のマネージャーの箕浦守一さんが世間ばなしでコンペのことを話したら、後日、“丸山オリジナルモデル”のウェアが、コースに届けられた。

そんな仲間たちの暖かい心遣いにも支えられ、いよいよ開催の日を迎えた“新潟県中越地震・平塚哲二チャリティコンペ”は、今月25日と27日の2日間。

25日には、大親友の矢野東と井上信がわざわざ東京から駆けつけて、盛り上げてくれた。
27日は、タレントでツアープレーヤーでもある布施辰徳さん(=写真中、左)も参加して、チャリティオークションの司会進行役。

ジャンボ尾崎やジェット、丸ちゃんなど“モノマネ”を挟みながらの軽妙なトークに引き込まれ、選手たちの愛用品が、次々と落札されていく。
そして、いよいよ最後は、平塚自身がこの1年間、実際に使っていたキャディバッグ。
一部、縫い目がやぶけ、あちこちほつれやキズがあるにもかかわらず、このバッグを激しいバトルの末に5万5000円で競り落としたのは、キャディの伊能恵子さん(=写真中、右)だ。

5月のダイヤモンドカップで平塚の通算2勝目をアシストした伊能さんの気持ちを、司会の布施さんが代弁した。

「…やっぱり伊能さんにはこのバッグへの強い思い入れがあって。他の人に渡したくなかったんだね」。
「思い出の品を手に入れることができて、しかも新潟の人たちのためになる…。嬉しいですね!」(伊能さん)。

チャリティオークションのほか、8番ホールでのワンオンチャリティなど、この2日間で集まった義捐金72万9550円は、社団法人報知社会福祉事業団を通じて被災者のみなさんに届けられる。

写真下、右=今回の義捐金を預かった、報知新聞事業部の伊藤俊部長「みなさまの善意で集められたこのお金は、必ず新潟の人たちの手に託します!」

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