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松山英樹は14位タイに終わる

ビッグスコアが必要な最終日に1番ホールで、いきなり暫定球を打った。この3日間、ずっとアイアンを持っていた最難関のこのパー4で今週、初めてスプーンで打ったティショットは「いい感じで振ったと思ったが、曲がった」。出球から、右に出ていた。ボールは柵を越えて、OBゾーンに飛び込んでいた。

打ち直してフェアウェイに置いておいた4打目を、今度は左手前のバンカーに打ち込んだ。寄せきれず、トリプルボギーでいよいよ大事な1日は幕を開けた。
「ボギーやダボなら気持ち的にも狙っていけたけどトリプルだったので、そのあとのショットもうまく切り替えられなかった」という。

いきなり削がれた闘志を取り戻そうにもリンクスの風に、ショットは定まらず、パットも決まらなかった。
バーディが来たのはやっと8番だった。6メートルを沈めても、後が続かなかった。11番でティショットをバンカーに入れた。出しただけの3打目を、グリーンの右に外した。アプローチを寄せきれずにボギーを打った。

さらに、12番のパー3はグリーンに届かず、そこから上手く寄せても短いパーパットを外した。
連続ボギーに苛立ちは募った。

「どうにかこうにかパープレーに戻したかったけど、出来なかったのは自分のせい。自分の技術の無さ」と、自分を責めた。

15番と17番のパー5をバーディとしたが、この日72。やっと通算スコアでアンダーパーにするので精一杯だった。
日本勢として初のメジャー制覇はならなかった。
5年連続5度目の全英オープンは、「残念な1週間」となった。

来月の全米プロは、いよいよ今年最後のメジャー戦。
「きっかけをつかめそうだったのが、無くなったので。何をしなくてはいけないかを考えて修正していかないといけない。今のベストを尽くしたつもりなので、次にいかしていけると思う」。
23歳のスピースの劇的なメジャー3冠を横目に日本が誇る世界ランク2位はどうにか前を向いた。

そのほか、通算3アンダーの11位タイで初の舞台を終えたジャパンゴルフツアーメンバーのチャン・キムは、ロイヤルバークデールでも飛ばしに飛ばした。この日の17番はなんと374ヤード。4日間平均では322.5ヤードを記録して、ドライビングディスタンスで1位に立つなど「日本ツアーを代表して頑張る」と話していた初めての全英オープンで、存在感を示した。

  • 序盤でボギーが先行。ずるずるスコアを落として練習場から打ち直した13番で、クーチャーに並ばれるやたちまち再反撃。バーディイーグルバーディバーディでV。スピース
  • キムは17番のティショットでなんと374ヤードを記録!!

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