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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2009

石川遼、恩人・恩師に捧げるV3

石川には今回のツアー通算3勝を、見せたい相手がいた。1ホールで9の大たたき。そして16番のチップインイーグル。自ら招いた波乱の展開も自力で終止符を打ち、思わずそっと閉じた17歳の瞼の裏に浮かぶのは、亡き恩人らの優しい笑顔だった。

昨年11月に、日本ゴルフツアー機構の島田幸作・前会長が亡くなった。瞬く間にスター街道を駆け上がり、常に気を張る高校生プロに、「無理しなくていい。頑張らなくていい」と、いつもねぎらいの言葉をかけてくれた思い出に、今年1月に執り行われたお別れ会では献花のあと控え室で5分間も泣き続けたほどだった。

そして今年3月には遠征先のアメリカで松伏第二中学の恩師・森本洋二先生の訃報を聞いた。またそのあと在学中の杉並学院高の関係者も亡くなり、いつもその活躍を暖かい目で見守ってくれた大切な存在を相次いで失い、胸を痛めていた。

「…僕の優勝が天国に届いたらいいと思う」。
抜けるような梅雨晴れの青空を仰ぎ見た。

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