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日本プロゴルフ選手権 2007

宮里優作「きっとお客さんが盛り上げてくれるから」

開幕3戦で予選落ちの「地獄」から、今週は一転して優勝争い。地元・沖縄には「目に見えない何かが働いている」との確信が強まった。
聖志も藍さんも、プロ初優勝はこの地だった。
妹の優勝は、キャディとして。兄の優勝はロープの外から見守った。
そのとき見た光景は、今でも目に焼きついている。

「絶対に入らない、と思ったパットが入ったり…。アニキにも、藍ちゃんにもラッキーがあった。2人とも、風の中でとても良いゴルフをした」。

それはきっと、「ギャラリーの方の“念”があったから」。優勝を願う地元ファンの強い気持ちが、2人を優勝に導いてくれた、と優作は思っている。

実は今週、大会が始まるまでは、「ピリっと来ていなかった」。
実家から車で30分ほどというここ喜瀬カントリークラブは、「あまりに地元すぎて、リラックスしすぎてた」。
自分に緊張感が持てない分、「聖志は月曜日から意気込みが凄かった。力が入りすぎていた」と、兄のやる気が際立って見えたほどだ。

しかし、本戦に入った途端に弟もやる気モード全開。
組み合わせにも恵まれた。
ジャンボ尾崎と、片山晋呉と予選2日間を回って火がついた。
「2人に挟まれて、集中力が高まった」。
最終日最終組並みの大ギャラリーにも後押しされた。
あちこちで鳴り響く指笛が、気持ちをいっそう盛り上げてくれた。

首位と3打差の3位タイで迎える決勝ラウンドも、地元ファンのパワーを借りたい、と優作は言った。
決勝ラウンドも「きっと、お客さんが盛り上げてくれるから」。
宮里家の次男の初優勝も、やっぱりこの地が一番だ。

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