Tournament article

KBCオーガスタ 2007

宮本勝昌が独走

後半の3番で1.5メートルのパーパットを外したが、「ここのグリーンならそういうこともある」。ツアー開催コースとしては唯一の高麗グリーンは、クセのある強い芝目に弾かれて、ほんの短いパットも外すことがある。

それにいちいち腹を立てていたら、コースの思う壺にハマる。「だから今週のテーマは“しょうがない”」。
できるだけ感情の波を立てず、淡々とやり過ごした。
すばやい切り替えが、次のホールにつながった。

449ヤードの4番パー4は、この日ドライビングディスタンス1位の322ヤードを記録して「会心のティショットが打てた」。
さらにピッチングウェッジの第2打も「完璧に」、残り130ヤードから右手前3メートルにピタリとつけた。大技小技がかみ合った。この3連続バーディで、2位以下を突き放した。

朝の練習場で、横尾要に言われた。「あんまりスコア伸ばさないでよ」。
学生時代、片山晋呉と並んで当時「日大3強」と呼ばれた。
揃ってツアーで活躍するいま、片山がひとり抜け出た感があるが、やはり今でも3人は「永遠のライバル」(横尾)。

「宮本には負けたくない」「要には負けたくない」と遠慮なく言い合える。
そんな同級生のスタート前からのけん制も振り切って、4打差の独走態勢を築きつつある。

その横尾はこの日、65をマークして4位タイ。
「・・・差がついた、といっても6つでしょう?」と、諦めていない。
2人の通算勝ち星は、くしくも5つ。切磋琢磨で争うツアー通算6勝目。
「今週は、晋呉がいない間に・・・。2位以下に、陰を踏ませずぶっちぎりたい」と宮本。
相手が誰でも、容赦しない。

関連記事