Tournament article

アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2006

白佳和父に「お前の気持ちが分かったよ」と

先週のABCチャンプオンシップで13位タイにつけ、2年連続のシード権をほぼ手中にした白には今週、特に頑張りたい理由がある。

白の地元・岡山県の鬼ノ城ゴルフ倶楽部で行われている『鬼ノ城シニアオープン』に、父・憲澤さんが出場している。

アマチュアで活躍する憲澤さんにとって、県内の予選会を突破して本戦に進出した同大会は初めてのプロトーナメントであるだけではない。
「親子で、同時に試合に出るのも初めての経験」。

記念すべきこの週はぜひ、良い結果を出したいという気持ちが強い。

そして出来れば親子揃って上位進出、といきたかったが、憲澤さんは初日に9オーバーの81を打って大きく出遅れた。
幸い、予選落ちのない大会だが2日目を終えて70位タイは、下から数えたほうが早い順位だ。

ハンディキャップはプラス1。
プロ5年目の息子が今でも感心するほどの腕前を持つ。
3年前にプロコーチの堀尾研仁さんと正式契約を結んでも、基本の部分は今でも父の指導を仰ぐ。
「特に注意されるのはリズム。僕はつい、考えすぎるクセがあってアドレスが長くなってしまうから。リズム良く振っていきなさい、と」。

尊敬してやまない父はしかし、前夜の電話でポツリと言った。
「今日は大分打ってしまって・・・。試合に出ているお前の気持ちが分かったよ」。
そして、「もし、お前が明日優勝争いをするようなことがあったら、こっちを棄権して駆けつける」とも。

もちろん、息子を励ますつもりで言った冗談だろうが、首位と3打差の単独2位は自身初の最終日最終組。
最後まで息詰まる接戦を演じ、対岸の父をハラハラさせたい。

関連記事