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ABC チャンピオンシップ 2006

宮瀬博文「地道に行ってる場合じゃない」

シーズンも終盤に差し掛かるこの時期。華やかな賞金王争いの影で、重い空気に包まれる選手たちがいる。

来季の出場権をかけたシード権争い。
そのボーダー線となる、賞金ランク上位70人をかけた戦いが、ますます熾烈になるのもちょうどこのころ。

宮瀬博文も、その一人だ。

史上最年少の21歳で、シード権を獲得したのは1992年。
以来、ずっと出場権を守ってきた。
ツアー通算6勝。2003年には年間2勝をあげて複数年シードを手に入れて、賞金ランクで自己最高の9位に入り、米ツアーへの初参戦も決めた。

しかし、その翌年の2004年だ。
本場アメリカでのハイスコアの戦いに「まずは予選カットを気にしながらゴルフをするようになってしまった」。
その“後遺症”は、帰国して2年あまりが過ぎた今も続いている。

今季これまで、出場21試合中9試合で予選落ち(棄権が2回)。
獲得賞金は、わずか564万6000円・・・。

初日もそうだったのだが焦りのためか、良いスタートを切るとたちまち身構えてしまう。
「早くシード権を確保したい」。インスタートの13番までに3バーディを奪ったのだが、途端に気持ちだけが先走り、結局最後に崩れてしまった。

その繰り返しで、1年が過ぎてしまったようなものだ。

「・・・完全にメンタル面。こんな状態で、いきなり今から良い結果が出るとは思えない。覚悟は決めている」と、話していたものだが、インスタートのこの日3日目には15番から5連続バーディ。

そのあと再三のピンチをしのぎ、最終9番でも3メートルのパーパットを決めて、67でホールアウトしてくれば、再び闘志が沸いてくる。

「もう、地道に行ってる場合じゃないから。どこかで、一発決めちゃいたい」。
まだ、諦めるには早すぎる。

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