Tournament article

コカ・コーラ東海クラシック 2006

韓国のI・J・ジャンが単独首位浮上

決勝ラウンドに進んだのは、通算7オーバー53位タイまでの64人。今年、もっとも悪いカットラインだ。この2年の間では、昨年の三菱ダイヤモンドカップの通算8オーバーに次ぐスコア。
ジャンがツアー初優勝をあげた大会だ。
やはり、ラフが生い茂る兵庫県の東広野ゴルフ倶楽部で、通算5アンダーで勝った。

難しいコースでこそ真価を発揮する。
12番のイーグルを含む67でまわって、通算4アンダーの単独首位浮上に「なんだか、僕は難しいところほど、良いプレーが出来そうな気がしてくるんですよ」と、微笑んだ。

久しぶりの上位進出。
今年、開幕からずっと調子が出なかったのはスイング改造に取り組んでいたためだ。

昨年、米ツアー選手のK・J・チョイとペアを組んで出場したワールドカップ。
その大舞台で、大先輩から忠告を受けた。
「もっと、高い球を打たなければ世界で通用しない」。

それまで、ジャンの球筋は低かった。
そのため、海外の固く速いグリーンを捉えることが難しかった。
それは、ジャン自身も感じていたことだったから、チョイのアドバイスを聞いてすぐに着手。

「本当は、もっと早く完成する予定だったんですが・・・」。

思いのほか時間がかかったが、空からピンを狙えるハイボールは、飛距離も15ヤードほど伸びてゴルフが楽になったという。

「ずいぶんと出遅れてしまいましたからね。そろそろ、頑張らないと・・・」と言ってそっと浮かべた柔らかな笑みとは裏腹に、この人のメンタルの強さは筋金入りだ。

関連記事