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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2006

横尾要「内容では負けている」

約4年ぶりの通算5勝目を手にしながら、「僕はこのままじゃいけないんです」と、横尾は言った。最終日は、日大同期の賞金王・片山晋呉と最終組でプレー。
ショットの精度でいえば、いまはあきらかに片山のほうが上。

「今日もシンゴは、さすが賞金王というゴルフ。内容では、負けてるわけだから」。
勝利の余韻に浸る間もなく、反省の言葉がついて出た。

今週、ティショットを再三ラフに入れていた。
「今日の18番も、情けなかった」。
左のラフに打ち込んだ。さらに2打目もグリーン左のラフ。
「・・・はっきり言って、内容はむちゃくちゃだったと思う」。
レベルの差を感じながらの優勝争い。

しかし、そんな片山にも付け入るスキがあった。
「シンゴは今日、パットが入っていなかった」。
そんな横尾にも、対抗できる武器があった。
「ミスしても、ラフから足を使って寄せていける」。
多少ショットが曲がっても、アプローチで切り抜けられる自信。
それと、好調のパッティングだ。
どんなに長い距離が残っても、「自信を持ってストロークできていた」という。

1番で、左のラフから1メートルに寄せた。
2番では、エッジから10メートルのバーディトライ。
「難しいライン。読みきった、という感じ」。
スタートからいきなりの2連続に「これは、俺の日かな」と、その気になった。

左バンカーから絶妙な寄せを見せたのは、16番パー3だ。
「ピンまで20ヤードくらい。エッジから距離もなく、難しいバンカーショット。自分を信じて、思い切って打った。それでも、あんなに寄るとは思わなかった」。
4メートルにつけて、切り抜けた。

「ゴルフは、内容だけで勝てるわけじゃない」と強がりを言いつつ、「俺にも、シンゴくらいのショットがあれば・・・」と、思わずにはいられない。

この優勝で、全英オープン日本予選ランクも2位に浮上した。
しかし、「今のままのレベルじゃダメ」と、どこまでも自分に厳しい。
2001年には米ツアーにも参戦したが、「あのときは、勢いと勘違いだけで行った」。
だからこそ、いつかまたチャンスを手に入れたなら「今度はちゃんと、準備してからにしたい」と心に決めているそうだ。


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