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三井住友VISA太平洋マスターズ 2004

ダレン・クラークが今季初優勝へ王手!

前日、怒りの18番が、この日は一転、満面笑顔の最終ホールとなった。上がって来るなり、居合わせたスタッフに、クラークが無邪気にまくし立てた。
「最後の僕のスーパーショット、ちゃんと見てくれた? ほんとうに、最高のアプローチができたんだよ!」。

グリーン左奥のバンカーに打ち込んだ第3打は、池に向かって急勾配。左足下がりの、「とても難しいライ」からのアプローチは、少しでもミスすれば、池に転がり落ちる危険もあった。
この大ピンチは低い球で打ち出して、みごと、切り抜けてみせただけでなく、5メートルのバーディパットもしっかりと決めて、通算18アンダーは2位と4打差。

最終日にむけて「不安材料は何もない」と、サラリと言ってのけた。
「これまでと同じようにプレーできればきっと大丈夫!」。死角は、ひとつも見当たらない。

昨年9月には、自らのホームページを立ち上げた。どの会場にもノートパソコンを持参して、世界をまたにかける転戦記を、気の向くまま書き込んでいる。

今週、アップしたいちばんのビッグニュースは、今週水曜日のプロアマチャリティトーナメントだ。18番ホールで行われていたドライビングコンテストで309ヤード飛ばして優勝し、飛距離とひっかけた“309本”もの缶ビールを賞品として贈られたこと。

最近は、体調を気遣って量を控えているとはいえ、酒は北アイルランド出身のクラークの大好物。
ウェブには、思いがけないプレゼントに、嬉しくてはしゃぐ様子を表す英語の「CAN CAN」と、缶ビールの「カン」を語呂合わせにした見出しが踊っていた。

それに次ぐニュースは、もちろん最終日の、ここ御殿場での今季初優勝だろう。
「明日は、ホームページになんて書こうかなあ…」。今から、見出し作りに余念がない。



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