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つるやオープン 1999

2位の小達敏昭

小達は、3年前から“早死に”の恐怖におびえていた。
それは、アプローチを打つ瞬間だ。
「いったいどうやってストロークすればいいか、わからなくて、クラブが上げらなかった。
心臓がどくどくと打って、飛び出そうな感じだった。
ほんと、誰か助けてくれ〜って感じだったんです」そんな小達に、「神様みたいな存在」(小達)があらわれた。
日大時代の後輩の内藤雄士さん(29歳)だ。
内藤さんは学生時代に日大を中退して、渡米。
ゴルフ修行を積み、最新のティーチングテクニックを学んだ。
「どんな悩みをぶつけても、的確な返事が返ってくる」という内藤さんに惚れこんだ小達は、今年1月から内藤さんをツアーに帯同し、コーチを受けている。
「練習ラウンドでは、それこそ1打1打、つきっきりで指導してくれる。全面的に頼りきっています」。
練習と、本番のギャップを埋めたいと思っているのは、プロの共通の悩み。
そのチェックをしてくれる内藤さんを、『神様』と表現してもおおげさではないのかもしれない。
17番ロングでは残り7ヤードの第3打を、そのままカップインさせイーグルを奪うなど、効果はてきめん。
ショートゲームが冴え渡り、通算11アンダーで2位につけた。
「(首位に)4打差は大きい。とくに相手は直道さんだし・・・。でも、明日は気合を入れて、というより、1打1打、ショット、パットを大事にプレーしていけば、5アンダーはいけると思う」
トップを行く尾崎直道のプレー次第では、優勝も夢ではない。

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