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ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント 2025

さっそくジャンボに報告だ。今季ACN1勝の田中章太郎が自己ベスト64。次はツアーで初Vだ

真夏の北海道連戦は、どちらも主催者推薦をいただいてのもの。プロ6年目の23歳、田中章太郎(たなか・しょうたろう)が、8アンダーの「64」をマーク。




初日に奪った1日7バーディ(1イーグル)は、「どれだけバーディ取れるんだ」を競った先週大会における自己最高6バーディ(3R、イーグルは1個)を、1個更新。

先週とは真逆の試合展開を期して、今週は初日からどのホールもシビアなピン位置に設定されたが、「難しい、という先入観を持つと守っちゃう。気にせず、自分のゴルフをしよう」との心がけを、好発進につなげた。

最後9番では第1打を打とうとした瞬間に、ハラハラと落ちてきた葉っぱに気を取られて池ポチャ。最後の最後にこの日唯一のボギー締めは無念だったが「64」は、自己ベストを1打更新した。
ISPS所属選手として、今週は初日から主催者の期待に応えることができた。

茨城県の取手市出身。
9歳から独学でゴルフを始め、日本ウェルネス高校2年時に、家族の勧めでジャンボこと尾崎将司が立ち上げたゴルフアカデミーの入塾テストに挑戦。合格を果たした。

初対面はさすがに緊張したそうだが「なんでもすごく優しく教えてくださる」。

今も2、3月のオフは千葉の“ジャンボ邸”で研鑽を積み、尾崎の勧めで取り組んできたというフェードボールも板についてきた。

一時期は、やむなく長尺パターで左打ちをした時期もあるほどパットの病気「イップス」に悩んだが、抜け出すきっかけを与えてくれたのも尾崎。

「一つの打ち方に縛られず、いろんな打ち方ができるようになってきた」と、今では普通に右で構えて時には短い丈のパターも使えるまでに回復し、この日は前半17番で左から10メートルを沈めてイーグルトライも決められた。



折に触れて、報告に行くたびにもらえるジャンボからの金言は、「期待していただいているのが感じられる」と、どれもが励みに。

今年5月のACNツアー「太平洋クラブチャレンジ」で、7打差をつける完全Vでプロ初勝利を達成した時には「次はツアー(で優勝)だな」と、言われてうなづいた。

今年4月には、同じ尾崎の弟子で一期生の西郷真央さんが、米女子「シェブロン選手権」で米初優勝をメジャーで飾っており、続きたい気持ちももちろんだ。

ちなみに、尾崎も長くISPS(国際スポーツ振興協会)の契約選手として名を連ねるが、田中が所属契約を結んだのは、実は尾崎のつてではない。
19歳の時に、同協会が一般公募していたサポート契約選手の面接を受験。
「当時の若さを買われて契約していただきました」とは、本人談。
「半田会長にはいろいろ助けていただいて、本当にお世話になってます。期待もしてもらっているので、いい成績をお見せできるように頑張りたい」。
恩人たちに結果で応える。

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