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三井住友VISA太平洋マスターズ 2025

古川龍之介がパー70でのコース新「62」で上昇、5位で最終日へ

学生時代に汗を流したコースで、ひとつ大きな「つめあと」を残した。
プロ4季目の古川龍之介(ふるかわ・りゅうのすけ)が3日目に、パー70に変更後(2018年~)のコース新「62」をマークした。




通算8アンダーは、首位とは7打差ついたが、目下の目標も十分狙える6位に浮上してきた。

イーブンパーの39位タイから出て、インスタートの13番で、7メートルの強烈な下りフックを沈めたのを契機に、4連続バーディを記録。

5連続目を目指した17番でも、3メートルのチャンスを迎えた。
「これを入れて18番も」。
よぎった瞬間、「当たり前のように外した」と落胆したが、次の前半最後の18番ではその分みたいにカラーからの10メートルのイーグルトライが決まって、自己ベストの「29」でハーフターン。

後半は難しい6番で、奥のスタンドまで飛んだ2打目が、実はワンバンで、観戦中の男性の頭に当たったそうだ。
だが幸い怪我もなく、「とても優しい方で、このままプレーに集中してね、と」。
最後までゴルフも心も乱れることなくアウトハーフは2バーディの「33」。
「後半もボギーを打たないように。丁寧にやっていたら、ご褒美が来た」と、記録更新に感謝が溢れた。

ここ御殿場は、4年時には主将をつとめた日大ゴルフ部の練習コースで回り慣れており、「夏休みは練習場で、球拾いもしました。特別感がある大会」。

昨季チャレンジトーナメントの賞金ランク上位の権利で本格参戦する今季は、レギュラーツアーで3位を2度記録するなど、すでに来季の初シードは確定的だが、今はまだリランキングの資格で出ている身で、本大会での初出場が決定したのもようやく開幕前週。

「嬉しかったけど、出るだけで喜ぶだけじゃなくて、つめあとを残したい」。
まずは3日目の御殿場に、コース新(パー70設定後)で名前を刻むことができた。

目下、目標は初優勝と、シーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の初切符だ。
現在、賞金ランクは35位だが、同34位の大槻智春(おおつき・ともはる)とは、約500万円ほどのひらきがあり、「そこをクリアするためには、今週も予選を通っただけじゃだめ。あす大きな順位が必要になる」。
記録に飽き足らずに、くりっと大きな目を光らせた。

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