Round48:00 霜の為、スタート時刻を20分遅延(8:30→8:50)
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ANAオープンゴルフトーナメント 2025
今年は開幕前日に34歳になりました。石川遼が目指す人生2度目のバースデーV
石川遼(いしかわ・りょう)は本大会の期間中か、その前後に毎年、誕生日を迎えるのが恒例だ。
今年は、開幕前日の17日水曜日に34歳になった。
この日はプロアマ戦。
選手仲間のほか、ゲストのみなさんからもたくさんの祝辞を受けながらのプレー。
「おめでとう、と言っていただけるのはありがたいですね」と、スマイルがいっそう深くなる。

もはや、欲しいものは何もない。
誕生日ディナーの予定もなく、「きょうもいつものチームとごはん食べる感じ。気持ちも変わらない。年を重ねる意味が、年々わからなくなってきています」と、苦笑をするが、淡々と記念日が過ぎていく中でも、こだわりはある。
15歳の2007年に史上最年少のアマVを飾り、2008年にプロ転向してから17年。
「長いキャリアの中で山あり谷ありだと思いますけど、日々少しでも成長していく、というのを心掛けたい。右肩上がりの波形にしていきたいな、という思いです」。
人一倍の努力と鍛錬への覚悟は34歳最初の日も変わらない。
今年は9月の「ロピア フジサンケイクラシック」の10位でようやく今季初のトップ10入りを果たした。
米ツアーを主戦場にした13年からの5シーズンを除けば自身“最遅そ”だが「とりあえず、トップ10がない、というのはクリアができた」と、呪縛からは逃れた。
今年は特に、開幕戦「東建ホームメイトカップ」や8月の「ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント」で首位発進しながら、終わってみれば20位以下、という展開が目立つ。
「去年、一昨年に比べてこれが悪いな、とかはないのですが。もったいないなーというところはいっぱいある」と、自覚もある。
先週の韓国開催「Shinhan Donghae Open」も「初日のショットは完璧」。
ただ、そのうち1球だけ「思ったとおりのフェードが打てなかった」と悔やまれ、初日のプレー後に、「徹底的にフェードを身につけるいい機会」と、打ち込んだのが裏目に出た。
「2日目にベースのドローの部分が崩れちゃって、まったくフェアウェイにいかなくなってしまった」と、今季3度目の予選敗退。
「韓国から直接、北海道に行く予定だったんですけど、きゅうきょ予定が変わって週末の予定が空いてしまったので…」と、自分で笑いながら「今週に向けて、一回リセットして、という時間ができた」と、いったん自宅に帰って出直した。
「自分はいつでもドローを打てると信じてしまった。過信があった。凄い反省をして、練習もしてきた。そういう意味でも韓国での経験はよかった」と、今週は火曜日からコースに入って入念に備えてきた。
本大会では勝つまでに、予選敗退が2度あったが、大会初日に24歳を迎えた2015年のV後にトップ10を外したのは、2016年(16位)と、昨年(44位)の2回だけ。
「きょうのプロアマ戦に関しては凄い良かったですが、試合では一段階緊張感もあがるので。しっかり引き締めて、その中で見極めていかないといけない」。
輪厚(わっつ)での人生2度目のバースデーVで、いつにない今季の悪循環から完全に解き放たれる。















