河本力（かわもと・りき）が最後18番でガッツポーズ。怪リキを駆使して起死回生のイーグルを奪い、2打差の3位タイにつけた。

前の16、17番では暴風のジャッジを間違え連続ボギー。
「すごい気持ちが切れそうでした」。

でも、高花キャディに「最後イーグルあるから頑張ろう」と声をかけられ、「そうですね」と、素直にうなずき「チャンスしかない」と、追い風のパー5（552ヤード）で2打目に持ったクラブは9アイアンだ。

195ヤードのラフから「イーグルを獲りたすぎて」と、最初8アイアンを握っていたそうだ。
だが「9アイアンで十分に奥に行くよ」と高花キャディに言われて今度も素直にチェンジ。
「この風で、止められるのが自分の持ち味」と高く上げ、グリーン左奥のカラーに運ぶと、外から15ヤードのイーグルトライをパターで決めた。

通算10アンダーと盛り返して、2打差の3位でチャンスをにらむ。

昨年の日本予選を突破して、「全米オープン」で初メジャーを踏んだが「今と比べてもすごく下手くそでした。去年とおととしはアプローチ、パターで悩んで、本当にイップスじゃないかと思うくらい」。
通算19オーバーで、予選敗退した。

小技を磨きなおして迎えた今季。
「昔みたいに自信をもって打てている」と、雪辱の準備は整っている。

「海外メジャーに挑戦するというのは、プロゴルファーの目標。ぜったい行きたい」。
本大会の上位3人に「全英オープン」の切符があるが「勝ちたいです、今週とりあえず」。22年以来3年ぶりの通算3勝目で決める。

• 河本 力