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中日クラウンズ 2023

2年連続ホールインワンの石川遼「そこの距離感も出せるのか・・・」達成後のパスも完璧

使用クラブを持って収まる達成者おきまりの記念撮影会で、石川の声がおどけた。



「去年も確か一緒だったので。そのまま使ってもらっていいですよ」と言って、カメラマンさんたちを笑わせていた。

昨年の3日目に達成したのは7番のパー3だったがクラブは同じ8番アイアンだった。
「きょうもこの子がいい仕事をしてくれました」と、嬉しそうにつぶやいた。


同一大会で2年連続のホールインワンはツアーでは3人目だ。
「ホールインワンはめったにないこと。こんなにホールインワンするゴルフ人生とは思ってない」。

しかも今年は4番だった。
「難しい。逃げ場がない。グリーン乗ったら最高だよね、4日間とも乗ったら100点という」。
高難度のパー3で、「きょうもセンター狙って打ちました。ラッキーでした」。


石川が、今年も和合で奇跡を起こした。



「いつもあげると決めている」と、気前よくふわりと投げて渡した記念のボールも“ワンバン”で、ロープ際のギャラリーの方の手にすっぽりおさまり「そこの距離感も出せるか、と。神がかっていた」と、冗談めかしてニッコリした。


5打差の13位から出たこの日は1番、2番でいずれも絶妙の寄せワンバーディ。波に乗り、4番のホールインワン後に一時1差と迫ったが、12番では珍事も発生。

左ラフからの2打目を打った瞬間、「鳥が横切って。チュッという音がした」と、ボールは左バンカーへ。3メートルを逃して「バードボギーですw」。鳥はそのまま飛び去り無事でよかった。


最後18番では今度、3メートルのチャンスを逃さず、「思ったとおりに打てた」と、腰の横で小さなガッツポーズも出た。

通算5アンダーで、首位とは6打差。
「明日のバックナインで可能性がある位置でプレーしたい」。
ギネス記録の「58」を出した2010年も、6差からの大逆転優勝だった。


■石川のホールインワン記録
<ジャパンゴルフツアー>
・2010年「アジアパシフィックパナソニックオープン」第2R(3日目)6番(187Y)7I使用
・2011年「三井住友VISA太平洋マスターズ」第3R(4日目)17番(228Y)4I使用
・2022年「中日クラウンズ」第3R 7番(181Y)8I使用
・2023年「中日クラウンズ」第3R 4番(170Y)8I使用

<USPGAツアー>
・2013年「プエルトリコオープン」第3R 8番(185Y)6I使用
・2015年「クイッケンローズナショナル」第1R 4番(178Y)8I使用


※大会21例目
※大会2度達成者は横尾要以来2人目
※4番ホールでは2017年4Rのカンキョンナム以来6年ぶり
※同一大会2年連続ホールインワン達成者は安田春雄(89、90年「ダイワKBCオーガスタ」と尾崎直道(03、04年「三井住友VISA太平洋マスターズ)の2人(詳細な記録の残る1985年以降)

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